玉川徹氏「BBCの報道がきっかけ…テレビは恥じるべき」ジャニー氏の性加害問題でメディアの責任に言及

2023年09月08日 11:00

芸能

玉川徹氏「BBCの報道がきっかけ…テレビは恥じるべき」ジャニー氏の性加害問題でメディアの責任に言及
テレビ朝日 Photo By スポニチ
 元テレビ朝日社員の玉川徹氏が8日、コメンテーターを務める同局「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。故ジャニー喜多川前社長の性加害問題を巡り、ジャニーズ事務所が7日に都内で開いた会見についてコメントした。
 会見では藤島ジュリー景子社長が4日付で退任したことと、少年隊の東山紀之の新社長就任を発表。2人はジャニー氏による性加害の事実を認めて謝罪した。今後は外部から法令順守を徹底するための人材を招き、人権侵害防止のため体制を整備することなどを約束。被害者へは期間を決めず、「法を超えて」(東山)の補償も行うとした。ジャニー氏の性加害問題については「人類史上、最も愚かな事件」と厳しく追及。「ジャニーズ事務所」の名称変更は行わず改革に取り組む方針を示した。

 会見には、昨年10月に事務所を退社した滝沢秀明氏の後任として「ジャニーズアイランド」の社長に就いた井ノ原快彦も出席した。

 玉川氏は「ジャニー喜多川氏の所業というのは言語道断で許されるものではないと思う。最も大きい責任はジャニー氏にあると。それを分かっていながら黙認したメリー氏の責任、それから事務所として放置してきた責任。その責任はジャニーズ事務所に当然あると」としつつ、「ですけど、僕、会見を昨日ずっと聞いていて思いました。再発防止特別チームの提言にもありましたけど、メディアの沈黙」と指摘。「ここの部分について、会見でどのように話が行われるのかというのも僕は凄く関心を持って見ていました」と話した。

 そして、「テレビの責任、われわれ日々、報道でどんなテーマを扱うかというのは本当にいろいろ議論して、どういう問題が重要か、どういうものだったら関心を持ってもらえるか、どういうものだったら見てもらえるかというのを毎日考えながらやっている」とし、「その中で、これはやれないなとか、井ノ原さんがおっしゃっていた、触れてはいけない空気みたいなものがあったんじゃないかと」と指摘。

 原発報道を例に出しながら、喜多川氏の性加害について「なんとなく自分の仕事じゃないんじゃないかと思いながら、ある種、見過ごしてきたという責任は僕にもあるんだろうなと思います。テレビの中には、これは伝えるべきだと思って、それを言った人がいたかもしれない。だけど再発防止チームが、テレビ番組に出演させたり雑誌に掲載したりできなくなるんじゃないかといった危惧から報道するのを控えてきた状況があったのではないかという指摘をされたということであれば、やっぱりそういうやりにくい雰囲気があった結果として、このような犯罪がずっと続いてしまったということはあろうかと思います」と話した。

 そのうえで「こんなことが続いたらテレビが報道機関であるとか、ジャーナリズムの一翼を担っているとか、そういうことは今後言えなくって来ると思う」と語気を強め、「恥ずかしいのはBBCの報道をきっかけに始まったこと。僕はテレビは恥じなければいけないと思う。ジャニーズ事務所はこれから信頼の回復に長い時間と困難を伴うというのは昨日の会見で伝わってきました。だけど同じことはテレビにも言えたんじゃないかと思います」と自身の考えを話した。
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