継続か、見送りか…ジャニーズ所属タレントCM スポンサーは対応に苦慮
2023年09月10日 05:10
芸能
翌8日には、キリンホールディングスが「ジャニーズ事務所が具体策を公表・実行し、明確な人権方針と第三者から見て企業としてのガバナンスを発揮している状態になるまでは、契約しない方針」とコメント。アサヒグループホールディングスも更新はせずCM差し替えなどを順次行っていくとした。
このほか、「今後の事務所の改革や取り組みを確認」(コーセー)、「ガバナンス(企業統治)強化の実現が必要」(森永製菓)などと厳しい意見が噴出。これらは、対応に苦慮する様子を物語っている側面もありそうだ。
広告代理店関係者は「CM打ち切りなどで、ファンを悲しませていいのかと考える会社もあれば、被害者かもしれないタレントへの対応として適切なのかと迷っているところもある」と説明。ファンの離反も危惧されているという。
企業の社会的責任として、取引先企業の人権侵害の有無について確認を求められる時代。別の関係者は「コンプライアンスの担当者が厳しい対応を主張する一方、営業担当者は商品の訴求効果があるとして起用継続を求めることも多い」と、企業内のせめぎ合いに言及。ジャニーズ所属タレントであるとして一律な対応をするのではなく、個々のイメージなどによっても対応は異なってくるという。
対応を決めた企業も即時のCM打ち切りではなく、契約更新はしないとの判断。ジャニーズタレントがCMから消えるとの受け止めもあったが、各企業が世論の動向を見極めながら、慎重に判断していくものとみられる。