「VIVANT」黒幕の伏線は「第2話」既出!フローライト巡る関係…多くの視聴者が「忘れてた」あの場面

2023年09月11日 10:30

芸能

「VIVANT」黒幕の伏線は「第2話」既出!フローライト巡る関係…多くの視聴者が「忘れてた」あの場面
日曜劇場「VIVANT」第9話。幼少期の乃木憂助を抱える乃木卓(林遣都)、乃木明美(高梨臨)(C)TBS Photo By 提供写真
 俳優の堺雅人(49)が主演を務める今夏最大の話題作、TBS日曜劇場「VIVANT(ヴィヴァン)」(日曜後9・30)は、10日に第9話が79分拡大版で放送された。父と40年ぶりの再会を果たした主人公・乃木憂助(堺)が、ラストで裏切りの疑いをかけられるという衝撃の展開を迎えた。ネット上では、情報を漏えいした“黒幕”を考察する声が相次いでいるが、実は大きなヒントが「第2話」で描かれていた。
  <以下ネタバレ有り>

 表向きは「丸菱商事の社員」という肩書きで、その実態は自衛隊の精鋭部隊「別班」の一員・乃木憂助。幼い頃バルカ共和国で生き別れ、現在はテロ組織「テント」のリーダーとなった実の父「ノゴーン・ベキ」(役所広司)と会うため、テントへの潜入作戦をともにしていた別班の仲間を銃撃し“裏切り”、テントのアジトへ潜入。乃木はこれまで探し続けていた父とようやく対面し、テントの一員として資金集めに奮闘する…という展開。

 その中で、テントが何としても手に入れたい土地の謎が判明。二束三文にしかならないと思われた広大な土地の地下200メートルの場所には、半導体に欠かせない原料となる純度99・9%のフローライト(蛍石)が眠っていたのだ。ベキはこのフローライトを独占し、この利益をもって未来永劫、孤児や貧しい人々のための資金を捻出しようと考えていたのだ。

 この思いを受け入れ、乃木は別班の機密情報を使用して資金を調達。そして最後の土地が手に入る…というところで、バルカ政府にフローライトの存在が知られてしまった。これまで内密に取引を進めていただけに、新たにテントに加わった乃木が情報漏えいを疑われる…という結末を迎え、全ての謎は次週最終回に持ち越された。

 第9話で、テントが日本を標的としていたことが誤解だったことが判明。これによって、「日本の危機を未然に防ぐ」という別班の大義名分は立ち消えることとなった。

 ここで思い出されるのは、第2話で放送された日本大使館とバルカ共和国政府の会話。バルカ共和国の日本大使・西岡英子(檀れい)は、本来守らなければならないはずの乃木らの身柄を、バルカ政府に引き渡そうとしていた。バルカ側は、西岡の“弱み”を握っているかのような振る舞いで、西岡はバルカ側の要求に従うしかなかった。

 この不自然な関係が、“黒幕”を読み解くのに重大な役割を果たすと見られる。

 最終回では「フローライト」が鍵を握る。「フローライト」の権利を得たいバルカ政府。バルカ政府にとっては、テントは邪魔な存在だ。この「テント」を、自らの手を下さずに潰したいと考えており、日本を利用した…という可能性がある。日本はバルカ政府と蜜月関係を築き、このフローライト利権を独占し、利益を得ようとしている。バルカ政府は、日本の「採掘技術」をあてにしており、両者の利害は一致する。日本はこの権益を独占するため、バルカ政府に“弱腰”になっているのではないか…と読み取れば、第2話のやり取りが腑に落ちる。

 そして、この「テント」を潰すために、「日本」が「別班」を利用しているとも読み取れる。「テントは日本をターゲットにしている」という“誤情報”で別班を動かし、テントを潰そうとしていた可能性もある。

 すると、別班の司令官・司令官・櫻井里美(キムラ緑子)が政府と手を組んでいる“黒幕”かもしれない。しかし、別班の実態はいまだ謎に包まれているため、司令官自身も上層部から指示を受けていた…という場合もある。

 「日本政府」が黒幕とすると、政府側の人間である公安・野崎守(阿部寛)も「フローライトから得られる国益を守るため」動いていた可能性も。乃木を利用してテントに接近し、テントを潰そうとしていたことは間違いない。ただ、野崎がテントを潰そうとした目的が「日本をテロから守るため」か「フローライトの存在を知っていて、国益を守るためテントが邪魔だった」かの2つで、野崎の存在意義は乃木にとって大きく変わる。最終回で、この謎は明かされるのか。

 また、第9話で初めて登場したノコル(二宮和也)の親友・ゴビ(馬場徹)も、過去の予告動画で“政府側”のような描き方をされる場面があり、情報を流した人物として考察班の間で怪しまれている。

 そして、「別班が生きている」という情報をテントに流したのは一体誰なのか。ただ、「日本政府」が黒幕となった場合、テントのモニターは乃木にとって一概に敵とは言えず、番組のコンセプト通り「敵か味方か、味方か敵か――」の状態に陥っている。

 ネット上では「フローライトがある事が最初から分かってて最後に横取りしようとバルカ政府と資源の欲しいバルカの日本大使館が別班を誘導したのではないかと考察」「乃木は適時サクライ司令に任務報告しており、サクライ→大使→バルカ政府に情報が筒抜け」「日本大使とワニズの会話…。バルカ政府も日本政府もフローライトの事は既に知っていて、利権確保のためのテント潰しとして別班を動かしている、とか?」「フローライトの件、ノコルがテントの意味を無くすことをするわけが無いと信じて…バルカ政府と日本大使の謎の関係あるのかな 大使と政府の人とゴビ3人で話してる??馬場徹さんの相手が白いスーツっぽい?」「バルカ政府がフローライトの利権を握るべく日本政府と手を組みテントの解体を図る。首謀者はワニス、協力するのは西岡。テントと乃木を両者を対峙させ壊滅させるのに協力しているのは佐野。佐野はベキの公安時の指揮官の指令も受けている。長野は別班OBとして乃木を助ける」と、過去の登場人物も含めさまざまな考察が飛び交った。

 ここまで何度も“裏切り”があり、鋭い考察班も読み切れなかった展開を迎えたVIVANT。次回の最終回で、全ての謎は明かされるのか。
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