桑子アナ ジャニーズ性加害問題でメディアの沈黙に「責任を痛感」 元民放関係者は「条件反射」だった

2023年09月11日 20:44

芸能

桑子アナ ジャニーズ性加害問題でメディアの沈黙に「責任を痛感」 元民放関係者は「条件反射」だった
東京・渋谷のNHK社屋 Photo By スポニチ
 NHK「クローズアップ現代」(月~水曜後7・30)は11日、ジャニーズ事務所の性加害問題について放送した。
 番組キャスターの桑子真帆アナウンサーは「ジャニーズ事務所の性加害問題、私たちメディアはなぜ伝えてこなかったのか、検証します」と語り、マスコミが沈黙を続ける中で、被害者が声を上げたことに対し「被害者に事態を動かす役割を担わせてしまった。この事実を重く受け止め、責任を痛感しています。今、勇気を振り絞って証言している方が誹謗中傷されることはあってはなりません。また、声を上げないという人がいてもご自身に非はないとお伝えしたいと思います」と語り、番組ではNHKや民放の元プロデューサーらの証言を放送した。

 元民放プロデューサー吉野嘉高氏は「あくまで個人の見解」と前置きし「性加害の問題は認識していた」としながらも「スポンサーなどへの配慮から、当時ジャニーズ事務所の問題を放送で取り上げることはタブーだった。『ジャニーズは触れないということですよ。触ると大事になる可能性があるからやり過ごしたほうがいい』、と言われたし、CMに出ているタレントさんも多いから営業とかスポンサーさんとか…。ジャニーズ関連のものはすべてアンタッチャブルにしていくと。そこから先は自動的にジャニーズネタが来たらこれは扱えないって瞬時に判断するようになっていく。そこにもう疑問を持たない。条件反射」と明かした。

 2003年に高裁判決で性加害認定、翌年に最高裁で高裁判決を確定したものの、「逮捕令状が出た、ということであれば確実に放送したと思います」としたが、声を上げず。「報道しなかった結果、今のような事態に至っているので責任ということで言えばその一端はある。ペンかパンかの選択において、結果的にはパンの方を選択してしまったのかもしれない」と語った。

 また、NHKで紅白歌合戦などを担当する部署のトップだった元職員で元NHK歌謡・演芸番組部長・大鹿文明氏は「大きな犯罪だとか事件だと捉えなかった。重大に捉えていなかった。そこにつきるでしょうね」と語り「芸能とか娯楽番組っていうのはやっぱり見てもらってなんぼやっていう。意識を持つじゃないですか。それは否めないと思っている。そうなってくると、バックに持っている(ファンの)数が非常に欲しくなる」と当時を振り返り「あまりにも若い子供たちをあんな目にあわせた。ある種マスコミが加担したのではないかと言われることに対して、責任を感じるところがあって、猛省という言葉を使っても軽すぎるかもしれない」と語った。

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