北村弁護士、DJ SODA性加害騒動は「面白い題材」 法的に解説 「なるほど」「そう考えるのか」
2023年09月12日 09:44
芸能
この件について、北村氏のもとに「この加害者たちは具体的にどのような罪に問われるのか。また一方で、露出が高い服装だったことや、自ら観客に近づいていることは女性側の落ち度になるのでしょうか?」という質問が寄せられた。
北村氏は「まず罪として考えられるのは、けがをされていないことを前提に考えると、一つは『不同意わいせつ罪』。これは6カ月以上10年以下の懲役。もう一つ可能性があるのは『暴行罪』」と指摘。暴行罪は、「人に向けられた有形力の行使は広く暴行罪に当たります」として、人に殴りかかるような仕草をしただけでも、実際に当たらずとも「暴行罪」にあたるケースもあるとして、「2年以下の懲役、または30万円以下の罰金・拘留、または科料」と、広く設定されていると説明。その上で、この問題については「論点がいろいろあって、面白い題材だなと思います」と、自身の見解を述べた。
今回は、被害者が申告する「告訴状」とは異なり、第三者が申告をする「告発状」だと説明。この問題が公判請求され、弁護側の主張としては「そもそも露出度の高い服装をされていたのだから、被害者側に幾分の落ち度があります」という主張を「弁護側は必ずします」という。「普段だったら、ほぼ絶対にそういうことをしない人でも、イベントという興奮状態で、露出度の高い服装で触れる距離にいたら、触ってしまうということは…これは悪いことですが、被害者側の一定の落ち度はありますよ」という弁護をするだろうと予測した。
そして裁判所側も、「露出度のない服をした通りすがりの人に触れる悪質なわいせつ罪と比較し、それと比べたらという話ですが、被害者側にも幾分の落ち度はある」と判断すると推測した。
続けて、弁護士の立場として、「弁護側が検討する事項として必ず上がるのは、“被害者側の承諾があったんじゃないの”という主張をしようか?というのは、必ず検討します」と、検討課題に上がる項目を告白。「自分のファンたちは、興奮状態。ファンの中には触る人も当然出てくるだろう、それでもかまわないと考えて、こういうファンサービスをしたんじゃないですか?という、無罪の主張です。こういう主張をすべきかどうかという検討を、必ずします。プラス面、マイナス面をよく検討して、被告人の意志を確認してから」と、詳しく説明した。
さらに、反対尋問で「過去、同じようなことがあったんじゃないですか」と問うと言い、「仮にそういう映像が過去にあったとすれば“これと同じようなことが起きることはあなたも理解して、それでも構わないと思って臨んだのでないですか?”と尋問します」と解説。「これは仮の話ですからね」と念を押した。
世間の関心が高いこの騒動だけに、弁護士の立場から解説されたこの動画には「承諾という概念についてよく分かりました。流石北村弁護士」「いつも解りやすい裁判の話ありがとうございます。本当に勉強させてもらってます」「私は、主催者側の安全確保義務違反だと思います」「警備をする警備会社、イベントを主催するイベント会社側や会場を提供する会場側の落ち度は問われないのか?」「なるほど法的にはそんな感じで考えられるわけですね。弁護側も大変だし、落ち度があるのかないのか考える裁判官も大変だろうなあ」「弁護側の検討する項目がわかりやすかったです。なるほどと思いました」「ほんと解りやすくて勉強になります」と、さまざまなコメントが寄せられた。