【どうする家康 大河絵(どうする絵)】第34話 全部数正のせい…押し花と旭が教えてくれた“救いの涙”

2023年09月17日 17:01

芸能

【どうする家康 大河絵(どうする絵)】第34話 全部数正のせい…押し花と旭が教えてくれた“救いの涙”
イラストレーターの石井道子氏が描いたNHK大河ドラマ「どうする家康」第34話大河絵 全部数正のせい…押し花と旭が教えてくれた“救いの涙” Photo By スポニチ
 嵐の松本潤(40)が主演を務めるNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・00)は17日、第35話が放送される。
 昨年の三谷幸喜氏脚本「鎌倉殿の13人」のイメージイラスト全48話分と3枚の“大河絵巻”を描いたイラストレーター石井道子氏。“大河絵”“鎌倉絵”“殿絵”と人気を博した。大河ドラマ62作目となる「どうする家康」でも、前作「鎌倉殿の13人」に負けず劣らない“クセ強”キャラたちを石井氏が描いていく。

 先週の第34話は「豊臣の花嫁」。打倒・豊臣秀吉(ムロツヨシ)を誓ったはずの石川数正(松重豊)が豊臣方に出奔し、徳川家中に衝撃が走る。敵に手の内を知られたも同然となり、徳川家康(松本潤)は追い詰められるが、未曽有の大地震(天正地震)が発生。両軍、民の救出が先決となる。秀吉は妹の旭(山田真歩)を家康の正室にし、さらに老いた母まで人質に差し出し、上洛を迫る。屈服か、全面対決か。家康は“究極の2択”を迫られる…という展開だった。

 数正が残した仏像と木箱。於愛の方(広瀬アリス)がそれを手に、瀬名(有村架純)が夢見た“慈愛の国”を実現するのは誰でもいいのではないかと訴え。酒井忠次(大森南朋)は「数正には、それが見えておったのかもしれんな。自分が出奔すれば、戦はもうしたくてもできぬ。それが殿を、皆を、引いては徳川を守ることだと」。

 数正出奔の真意は――。木箱の底には押し花が。於愛は「今はなきあの場所(築山)を、数正殿はここに閉じ込めたのではありませんか。いつも、築山に、手を合わせておられたのではありませんか」と涙。家康も押し花を手に取り、数正に思いを馳せ涙が頬を伝った。そして忠次が「それが、石川数正よ。殿、お心を縛り付けていた鎖、そろそろ解いてもよろしいのでは。これ以上、己を苦しめなさるな」と家康に進言した。

 一方、秀吉に離縁を強いられた夫は行方不明。それでも健気に振る舞い、徳川家にほのかな明かりを灯した旭。その思いに心打たれた家康は「もうおどけなくてよい。つらい気持ちを押し隠し、両家の間を取り持とうと、懸命に明るく振る舞ってくれたのに。老いた母君まで来させることとなり、誠に申し訳ない」「そなたのおかげで、我が家中が少しだけ明るくなった。礼を言うぞ。そなたは、わしの大事な妻じゃ」。報われた旭は泣き崩れた。

 「数正のせいじゃ!」「あほたわけ!」の絶叫、数正と鍋の「しーっ。あほたわけ」に涙、涙、涙…。全面対決の考えから一転、家康に上洛を決断させた救いの涙を、石井さんが描く。

 ◇石井 道子(いしい・みちこ)絵描き。千葉県生まれ。清野菜名と松下奈緒がダブル主演を務めたテレビ朝日の昼帯ドラマ「トットちゃん!」(2017年10月期)劇中画を手掛ける。「ALL OF SHOHEI 2021 大谷翔平写真集」「スポニチ URAWA REDS 2021 浦和レッズ特集号」(スポーツニッポン新聞社)などにイラストを掲載。スポニチアネックスでは昨年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に続いて2度目の大河絵連載。
【楽天】オススメアイテム