A.B.C―Z河合郁人脱退 ジャニーズ内部崩壊も ソロ優先許し「グループ長寿化=ビジネスモデル」危機
2023年09月22日 04:00
芸能
関係者によると、脱退に向けた話し合いを始めたのは昨年12月下旬。途中塚田僚一(36)が体調不良により活動を休止したが、その間もマネジャーを介して話し合いを行い、今年8月中旬に脱退が決まった。
12月7日から東京・帝国劇場で上演される恒例舞台「ABC座」の千秋楽となる同21日をもっての脱退となる。きょう22日のTBS系「ゴゴスマ」に生出演し心境などを語る。
これまでジャニーズでは、グループ脱退の際、事務所を同時に退所することが多かった。脱退後も事務所に残るのは河合で6人目で、異例のこととなる。
9月7日に東山紀之(56)が新社長就任を発表後、グループ脱退は初めて。河合は8日の「ゴゴスマ」でジャニー氏を「許したくないし、許せない」と涙ながらに断罪したが、今回の決断は問題と直接関係ないという。
テレビ関係者は「トーク力には定評があり、大御所からスキルが称賛されたこともあった。ただ、多くの先輩を見れば分かるようにグループ活動とMC業を両立できないわけではない。グループ結成から約20年になり活動に限界を感じていた部分もあるでしょうし、個人の仕事が増える中、他メンバーと距離ができていたのかもしれない」と話している。
今回、脱退理由で個人的な願望を前面に押し出したのが大きな特徴。グループ活動よりも個人の希望が通ったことは、他グループの活動にも影響が及ぶ可能性がある。
1980年代まではメンバーが20代後半になる頃に解散することが多かったが、ジャニーズはSMAP以降、グループが長寿化した。
芸能関係者は「メンバーがやめたいと申し出ても幹部が説得し、食い止めてきた。さらに個人の願望を優先するなら退所してもらうという姿勢を見せることで、ジャニーズはグループの長寿化に成功し、巨大ビジネスにつなげてきた」と語る。
そのモデルが崩壊した象徴とも言える今回の脱退劇。風通しを良くすることを掲げる新体制ではタレントの意思が大きく尊重されることになり、グループの脱退・解散の歯止めがきかなくなる可能性がある。
民主的とも言えるが、ジャニーズの内部崩壊が今後連鎖的に起こるかもしれない。
◇河合 郁人(かわい・ふみと)1987年(昭62)10月20日生まれ、東京都出身の35歳。08年に「A.B.C―Z」としてデビュー。木村拓哉らジャニーズ事務所の先輩たちのものまねを得意とする。TBS系「ゴゴスマ」に金曜コメンテーターとしてレギュラー出演。初単独主演作となった19年の「トリッパー遊園地」など、多くの舞台でも活躍している。