「らんまん」語り・宮崎あおい 本編にサプライズ登場「懐かしく 幸せ」ナレ正体判明 標本整理を手伝う役
2023年09月25日 08:15
芸能
朝ドラ通算108作目。「日本植物学の父」と称される牧野富太郎をモデルに、江戸末期から昭和の激動の時代を生き抜き、明るく草花と向き合い続けた主人公・槙野万太郎の人生を描く。
第126回は、練馬の野原に立った万太郎(神木隆之介)と寿恵子(浜辺美波)。植物園を思い描く…という展開。
続くオープニングタイトルバックのクレジットは「語り・藤平紀子 宮崎あおい」。タイトルバックが明けると、万太郎亡き練馬区東大泉町の槙野邸に、1人の女性が現れた。「昭和33年(1958年)の夏、私は初めてそのお屋敷を訪ねました」。藤平紀子(宮崎あおい)、30歳。この物語の語り手。61歳の千鶴(松坂慶子)が出迎えた。
以前はカイコの試験場にいた紀子。今回は片付けのアルバイトと思い、区役所に応募したが、千鶴から依頼されたのは万太郎の遺品整理の手伝い。部屋を埋め尽くした40万点の標本が、東京都立大学に収められることが決まり、途方もない分類・整理が必要になった。
紀子は「こんな重大な仕事、とても…」と槙野邸を後にした…と思われたが、踵を返し、千鶴に「この標本、守ってきたってことですよね?関東大震災、それから、空襲も。20年3月、東京大空襲。私、17(歳)でした。覚えています。どんなに恐ろしかったか。あの地獄の中、炎の中を、ご家族の皆さんがこれだけの量を、守り抜いてきたってことですよね」と尋ねた。
大正12年(1923年)9月1日、千鶴は標本を背負い、万太郎たちと根津の十徳長屋から渋谷に逃げたことを思い出した。
紀子は「それを考えたら、私、帰れません。私も戦争を生き抜きました。次の方に渡すお手伝い、私もしなくちゃ」――。
宮崎は06年度前期「純情きらり」のヒロイン。「『純情きらり』から17年経って、当時と同じスタジオで演技ができ、懐かしくうれしかったです。知っているスタッフさんも多いので、良い緊張感の中で現場に参加できました」と振り返り、喜び。
「毎日見守ってきた『らんまん』の世界の中に参加できて、とても楽しかったです。私もいち『らんまん』ファンなので、松坂慶子さんが千鶴としてもご出演されると知った時は胸が熱くなりました」
松坂とは、自身が主演を務めた08年の大河ドラマ「篤姫」で共演(松坂は篤姫の教育係・幾島役)。20年1月にはTBS「あしたの家族」で母娘役を演じ「『篤姫』など過去に共演して以来大好きで尊敬しているので、また一緒にお芝居ができて幸せです。視聴者の皆さんにも楽しんで見てもらえていたら、うれしいです」と呼び掛けた。
SNS上には「待って!?!え!?語りのあおいさんに役名!?」「千鶴が松坂慶子だと!?」「この展開、凄いわ。嗚咽が止まらない」「あ、だから語りだったのか!」「違うドラマが始まったのかと思った」「まさか一気に戦後まで飛ぶとは」「贅沢すぎる15分」「篤姫と幾島の対面、胸熱」「もう最終回みたいな月曜」「大河に続き、1人2役!これは誰も予想してない本当のサプライズ!」などの声が続出。
放送終了後(午前9時)には「X(旧ツイッター)」の国内トレンドに3位「松坂慶子」、5位「宮崎あおい」、6位「千鶴ちゃん」、8位「タキさん」、11位「タキさん」、18位「篤姫と生島」がランクイン。インターネット上を席巻した。