車いすアイドル・猪狩ともか「エレベーター乗れない問題」に思い「歩ける人には3つの選択肢がある…」

2023年09月28日 16:40

芸能

車いすアイドル・猪狩ともか「エレベーター乗れない問題」に思い「歩ける人には3つの選択肢がある…」
猪狩ともか Photo By スポニチ
 アイドルユニット「仮面女子」の猪狩ともか(31)が、28日までにYouTubeチャンネルを更新。車いすユーザーとしての視点から、「エレベーター乗れない問題」への見解を示した。
 東京都文京区の湯島聖堂で2018年、倒れた看板の下敷きになり、下半身の運動機能を完全に失う障がいを負った猪狩。現在は車いすを活用し、アイドル活動を続けている。

 27日に投稿された「車椅子目線と難聴目線それぞれの大変なこと語り合ってみた!」と題する動画の中で、車いすユーザーで芸人・Youtuber「メインハイチャンネル」コウキらと車いすを巡る問題について語り合った。

 その中で猪狩は、「エレベーター割り込み問題」に触れ「車いすの人が並んでいるのに譲ってもらえない」「並んでいたのに割り込みされ、8回くらい見送るなど、なかなか乗れなかった」という2つのトピックスが、ネット上で話題となっていたことを回顧。「譲ってもらえない」というトピックに関しては「譲ってもらうのが当たり前と思うな」「車いすの人が並んでいるのなら譲るべき」と、意見が割れていた。

 この件に関し、猪狩は「私は待てばいいかなって思っちゃう派なのね(でも8回見送るのはさすがにツライ)」と自身の見解を告白。「どっちですか?」とコウキに意見を求めると、コウキも「俺も待てばええかなと思う。車いすユーザーはしょっちゅうやん。毎回毎回イラついていたら、キリがない」と同調した。

 一方で、コウキの相方で健常者のアラシは、コウキがエレベーターに乗れなかった際に、エレベーターを埋め尽くしたサラリーマンに向けて「お前ら歩けんねんから階段で行けや!」と指摘したことがあったという。コウキは「俺からしたら“ちょっとやめてよ”という気持ちもありつつ…うれしい気持ちと、それが正しいんじゃないかと思った」と複雑な思いを振り返り、「優先とかあるけど、やっぱり感情としては、エレベーターしか使えへんから。階段は無理やから、優先はあってもいいかなとは思う」と指摘した。

 この意見に、猪狩も「私たち車いすユーザーにとっては、エレベーターで上がるという選択肢しかないわけじゃん。けど、歩ける人にとっては、エレベーター・エスカレーター・階段の3つの選択肢があるわけだから、そこは確かに」と共感。コウキは「極端な話、我慢しとけばいい話やんか、自分が。駅とかエレベーターって、みんなの物やん。それは車いすの人も、健常者の人も、みんなの物とするならば、誰もが使えるような仕組みの方がいいと思う。“みんなが使えるようになっていこうや、だから譲るわ”とかの方がいいんちゃうかなと思うかな」と、単に「譲る・譲らない」という話ではなく、空気を変えていくことが大事だと力説した。

 この動画には「優先って言葉を付けなくても自然とみんながどうぞって言えるようになればいいのになって思いました」「せっかちで常にセカセカ行動しちゃうタイプだけど、やっぱり余裕って大事だな~」「車椅子ユーザーなので共感するところだらけでした!エレベーター問題、健常の方はもしかしたら、車椅子の人が何回も乗れずに見送ってるという事を知らない人も多いのでは?と最近思いました。私も車椅子ユーザーになるまでそこまでの想像はついてなかったので…」「日本人は控えめなところがあるから、何本もやり過ごすことはあると思う。それに対して、何かを発することは尖った奴と思われそうで、ためらいにつながってしまう面もあるでしょうね。難しいですね」「ちょっとだけ相手のことを考えることが、相手にとってとても助かることになる。そんな世の中になれば良いなと思う」と、さまざまなコメントが寄せられた。
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