「らんまん」“朝ドラ復活”期間平均3作ぶり16%超 前2作上回る!配信NHKプラスも朝ドラ歴代最高

2023年10月02日 09:45

芸能

「らんまん」“朝ドラ復活”期間平均3作ぶり16%超 前2作上回る!配信NHKプラスも朝ドラ歴代最高
連続テレビ小説「らんまん」は最終回(第130話)を迎え、完結。万太郎役・神木隆之介と寿恵子役・浜辺美波が朝ドラ史に残る夫婦像を創り上げた(C)NHK Photo By 提供写真
 俳優の神木隆之介(30)が主演を務め、女優の浜辺美波(23)と夫婦役を体現したNHK連続テレビ小説「らんまん」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は9月29日に本編最終回(第130回)が放送され、平均世帯視聴率は18・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが2日、分かった。全130話の期間平均は16・6%。前作「舞いあがれ!」の15・6%、前々作「ちむどんどん」の15・8%を上回り、2021年度後期「カムカムエヴリバディ」の17・1%以来、朝ドラ3作ぶりの16%超え。配信全盛となり、全番組の数字が下がる中、“朝ドラ復活”を印象づけた。同時・見逃し配信サービス「NHKプラス」による視聴数は20年4月のサービス開始以降、朝ドラ歴代最高をマークした。
 番組最高は第115話(9月8日)の19・2%。「カムカムエヴリバディ」最終回の19・7%以来、3作ぶりの朝ドラ19%超えを記録した。

 最終回の個人視聴率は10・2%、個人占拠率(シェア)は38・7%に達した。期間平均の個人視聴率は9・4%。

 コロナ禍以降の作品の期間平均(世帯)は、

 20年度前期「エール」(全120話)=20・1%
 20年度後期「おちょやん」(全115話)=17・4%
 21年度前期「おかえりモネ」(全120話)=16・3%
 21年度後期「カムカムエヴリバディ」(全112話)=17・1%
 22年度前期「ちむどんどん」(全125話)=15・8%
 22年度後期「舞いあがれ!」(全126話)=15・6%
 23年度前期「らんまん」(全130話)=16・6%

 前2作の低下の流れを食い止めた。

 「NHKプラス」は20年4月以降に配信された朝ドラの全話平均視聴UB数(UB=ユニーク・ブラウザ、ウェブサイトを訪問した重複のないユーザー数)(同時または見逃し7日間の数値)で比較。「らんまん」は26・5万UBを記録し、朝ドラ歴代最高の視聴数となった(第126話~第130話は見逃し期間が終了していないため、第1話~第125話の平均)。

 朝ドラ通算108作目。「日本植物学の父」と称される牧野富太郎をモデルに、江戸末期から昭和の激動の時代を生き抜き、明るく草花と向き合い続けた主人公・槙野万太郎の人生を描いた。脚本はNHK「流行感冒」「群青領域」「旅屋おかえり」なども手掛けた注目の劇作家・長田育恵氏。神木の朝ドラ出演は2007年度前期「どんど晴れ」以来16年ぶり2作目。初主演となった。男性主人公は20年度前期「エール」(窪田正孝)以来3年ぶり。

 神木が愛すべき植物オタク・万太郎役を体現。浜辺も万太郎と図鑑作りという大冒険を繰り広げる文学オタクにして資金面も支える軍師・寿恵子役を好演し、大人気。朝ドラ史に残る夫婦像を創り上げた。

 長田氏が丁寧に積み上げた人物描写や美しい台詞の数々、牧野博士の名言「雑草いう草はないき」の通り、光り輝く脇役たちと週タイトルの植物が絡み合う巧みなストーリー展開が視聴者を魅了。キャストの熱演、画面に映り込む花々など細部に行き届く品のある演出、感情を揺さぶる作曲家・阿部海太郎氏の劇伴も相まって、派手さはなくとも支持を集めた。

 最終回は、昭和3年(1928年)春、竹雄(志尊淳)と綾(佐久間由衣)が新酒を持って槙野家を訪れる。万太郎(神木隆之介)寿恵子(浜辺美波)虎鉄(濱田龍臣)千歳(遠藤さくら)千鶴(本田望結)ら家族みんなで新酒を堪能し、楽しい時間を共に。そして季節は夏。大願の図鑑がついに完成し、掲載された植物は3206種。最後のページを飾ったのは「スエコザサ」。万太郎が見つけた新種のササに寿恵子の名を刻んだ。寿恵子への感謝と永遠の愛を誓い…という展開。

 半世紀近くにわたる夫婦愛、図鑑の謝辞などに涙の視聴者が続出。SNS上には「らんまんロス」が広がった。
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