間寛平 引退撤回しGMとして歩む若手育成の道 「GMでいるのは秘蔵っ子が売れるまで」
2023年10月05日 05:00
芸能
間は22年2月より新喜劇史上初のGM(ゼネラルマネージャー)を務める。当初は今年の10月10日に芸人引退を考えていたが、コロナ禍で後進を育てることに考えを改めた。「僕の芸風からか、中々みんな言うことを聞かない」と芸人とは違う苦労を感じながら、こだわりの芝居を作り上げている。「この2年間は新喜劇は疲れるくらい見ました」と語るほど映像を分析し、自ら劇場の問題点を洗い出した。実際によしもと祇園花月では、間の指摘を元にカメラワークや音響などを改革に取り組んでいる。
若手には積極的に指導をし“コテコテ”の笑いを仕込んでいる。GMとして20代座員12人によるダンス&ボーカルユニット「秘蔵っ子」をプロデュース。出番の少なさも考慮し、吉本新喜劇セカンドシアターなど秘蔵っ子が立つ舞台も増やした。GMに就任してすぐには、事務所の上層部に若手の賃上げも頼み込んだ。この効果もあってか、見事給料はアップ。「どんどん出てきてます。凄く面白いです」と若手が伸び伸びと芝居ができる環境が整いつつある。若手を積極的に起用し、今年18年ぶりにリーグ制覇を成し遂げた阪神タイガースの岡田彰布監督(65)の名前を挙げ「全く考えが一緒でした。まねしたかも分かりませんね」と自身の改革を笑顔で振り返った。
間は新喜劇の西日本以外の普及活動にも力を入れている。出前ツアーなどを積極的に開催。宮城県や岩手県といった新喜劇にあまりなじみがない東北などの地域に勢力拡大を目論む。
GMの引退時期について間は「秘蔵っ子が売れたら」と語る。現在の改革到達度は「50%」だといい、まだ道半ば。そして「100歳まで生きて、フルマラソン走りたい」と芸能以外の活動への意欲も衰えてはいない。改革者として走り続ける“GM間”に今後も注目だ。