渡辺謙 25年大河ドラマ「べらぼう」で田沼意次役「“おぬしも悪よのう”というイメージを払拭したい」

2023年10月05日 14:20

芸能

渡辺謙 25年大河ドラマ「べらぼう」で田沼意次役「“おぬしも悪よのう”というイメージを払拭したい」
<大河ドラマ「べらぼう」出演者発表会>出席した渡辺謙(撮影・西尾大助) Photo By スポニチ
 俳優の横浜流星(27)が主演する2025年NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」の出演者発表会見が5日、東京・渋谷の同局で行われ、俳優の渡辺謙(63)が江戸幕府老中・田沼意次役を演じることが発表された。
 田沼意次といえば、自らの才能と実行力で、足軽出身の出自から遠江相良藩(いまの静岡県牧之原市)の五万七千石の大名に昇りつめた人物。米による幕府の財政運営に限界をおぼえ、金を動かしてこそ“経済がまわる”商業重視の政策に方針を大転換。商人を中心に江戸は好景気に沸く。また印旛沼の干拓、蝦夷地の開発、優秀な人材を幕政に積極的登用し、“新しい日本”を創り始めた。

 これまでの作品で描かれてきた意次像は賄賂や汚職といった“悪”のイメージが強い。渡辺も「教科書でそういうふうに習った」とそのイメージを認めつつ「それまでの幕藩体制とは違う経済を主にした国に変えていくんだと、非常に先見性をもって、いろいろな面白い連中を集めて聞いていた。“そうだったんだ!”っていう非常に大きな発見だった。世の中の田沼意次のイメージである“おぬしも悪よのう”というイメージを払拭して、全く違う人物像をお届けしたい」とアピールした。

 制作統括を務める藤並英樹氏は渡辺について「その存在感と大河でのご経験を発揮していただきたい」としたうえで「意次は賄賂政治家だったり、汚職というイメージがあるが、研究者の方の話だと、時代を変えようをしていた、お米の経済から金の経済、金を主軸に経済を立て直そうとしていた。そういう時代を改革する、そしてある意味世界に目を向けた存在でもあった。そういった大きな存在を演じていただけるのは渡辺謙さんしかいない」とオファーの理由を語った。

 放送中の「どうする家康」、来年放送の「光る君へ」に続く、大河ドラマ第64作。江戸時代の版元で浮世絵師の喜多川歌麿や東洲斎写楽、葛飾北斎らを世に出したことで知られる“江戸のメディア王”蔦屋重三郎の生涯を描く。紫式部を主人公とする「光る君へ」に続き、2作連続で合戦シーンはない、異色の大河となる。横浜はNHKドラマ初出演となり、脚本は17年の大河「おんな城主 直虎」を手掛けた森下佳子氏が担当する。

 この日は渡辺のほか、浮世絵師・喜多川歌麿役の染谷将太、江戸幕府老中・田沼意次の嫡男・意知役の宮沢氷魚、浮世絵版画時代の代表的な版元で地本問屋・鱗形屋孫兵衛を演じる片岡愛之助も発表された。

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