ジャニーズ会見NGリスト 危機管理専門家が事務所の責任指摘「最終的には事務所の不適切な行為」

2023年10月05日 18:33

芸能

ジャニーズ会見NGリスト 危機管理専門家が事務所の責任指摘「最終的には事務所の不適切な行為」
日本テレビ社屋 Photo By スポニチ
 企業のリスク管理に詳しい桜美林大の西山守准教授が5日、日本テレビ系「news every.」(月~金曜後3・50)に生出演し、ジャニーズ事務所が2日に行った会見で特定の記者らを指名しないようにする「NGリスト」があった問題について解説した。
 リストには6人の記者やフリージャーナリストの名前、顔写真が掲載されており、東京新聞記者の望月衣塑子氏や世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題の追及で知られるジャーナリスト鈴木エイト氏ら、挙手し続けながら指名されなかった記者の名前があった。

 ジャニーズ事務所はリストの作成などについて関与を否定。会見の運営を任されていたコンサルティング会社「FTIコンサルティング」は5日、「この資料は限られた会見使用時間の中で会見の円滑な準備のために弊社が作成し、運営スタッフ間で共有したもの」とリストの存在を認め、謝罪した。

 NGリストについて、西山氏は「指名NGリストという形では存在しておりません」と一般論で説明。その上で、「注意すべき記者とかメディアの方をまとめて整理する場合はあります。それは厳しい質問に対して的確な質問をするためであって、必ずしも質問しないということではありません。記者の方がこういう質問をするということは想定されるから、それに対して回答を用意するというのが目的」とし、「NGで当てないということになると、それ自体がリスクになるので、適正なことではないですね」と、リスク管理上の問題点を指摘した。

 ジャニーズ事務所の今後にも影響は避けられないという。「これはPR会社の記者会見ではなく、ジャニーズ事務所の記者会見の中で行われていることであって、それであれば、ジャニーズ事務所は少なくとも管理責任は問われるはず。どこまで関与されていたか分かりませんでけど、最終的にはジャニーズ事務所が行った不適切な行為と判断せざるを得ないですね」と断じた。

 故ジャニー喜多川元社長による性加害で、被害者に救済、補償をし、分社化で再出発を図るタイミングで起きた不祥事。西山氏は「コンプライアンスを徹底しても、新しく出直しますとおっしゃっているにもかかわらず、過去に犯した、メディアに対する不適切な関係が昔にあって、解消しないといけない時に、また同じことをやってしまった。本当に変わってないと言われてもしょうがない部分はありますね」と見解を示した。
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