谷川17世名人 21歳の藤井8冠誕生に「いろんな形で刺激する相手が出てこないと」永瀬らの奮起も期待

2023年10月11日 21:31

芸能

谷川17世名人 21歳の藤井8冠誕生に「いろんな形で刺激する相手が出てこないと」永瀬らの奮起も期待
谷川浩司17世名人 Photo By スポニチ
 将棋の永瀬拓矢王座(31)に藤井聡太王将(21)=竜王、名人、王位、叡王、棋王、棋聖含む7冠=が挑む第71期王座戦5番勝負の第4局が11日、京都市のウェスティン都ホテル京都で行われ、藤井王将が永瀬王座に138手で勝利。3勝1敗で史上初の全8タイトル制覇を成し遂げた。
 王座戦第3局の立会人を務めた谷川浩司17世名人(61)はシリーズを通して永瀬の序盤作戦を評価した上で「それでも3勝1敗で藤井王将が制した。第3局の結果が大きかった」と振り返った。

 1勝1敗で迎えた天王山。形勢は永瀬リードで進んだ51手目、藤井に銀交換の勝負手が出た。これに永瀬が52手目25分、至極当然の54手目を挟んで56手目にも25分。極力避けたい「連続長考」となった。残り時間は1時間2分から10分まで減らされ、結果的に優勢をひっくり返された。谷川は「結果論だが、考慮時間を使いたいところで残せていなかった。藤井王将の勝負手が逆転を呼んだ」と明暗を物語った。

 全8冠を独占した藤井と最後の1冠を死守したかった永瀬。この構図は94、95年度の王将戦での羽生と自身に似る。谷川は94年度、羽生が挑んだ当時の全7冠独占を阻止したものの95年度に許した。

 「藤井王将を、いろんな形で刺激する相手が出てこないと」。谷川は96年度に竜王、97年度に名人を羽生から奪い返している。永瀬らの奮起に、棋界の未来は懸かっている。

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