タイトル戦無敗の藤井聡太8冠“包囲網” リベンジ狙う佐々木七段、現役最年少18歳・藤本渚四段…

2023年10月11日 23:24

芸能

タイトル戦無敗の藤井聡太8冠“包囲網” リベンジ狙う佐々木七段、現役最年少18歳・藤本渚四段…
<第71期王座戦5番勝負第4局>王座戦を制した藤井八冠(撮影・須田 麻祐子) Photo By スポニチ
 将棋の永瀬拓矢王座(31)に藤井聡太王将(21)=竜王、名人、王位、叡王、棋王、棋聖含む7冠=が挑む第71期王座戦5番勝負の第4局が11日、京都市のウェスティン都ホテル京都で行われ、藤井王将が永瀬王座に138手で勝利。3勝1敗で史上初の全8タイトル制覇を成し遂げた。
 タイトル戦無敗の藤井8冠を最初に倒すのは誰か――。有力候補は今夏の棋聖戦と王位戦で藤井とのタイトル戦ダブルヘッダーをこなした佐々木大地七段(28)。棋聖戦までの対藤井通算成績は2勝2敗も2タイトル戦では9局対戦し、2勝7敗。力不足を痛感したが「タイトル戦の舞台に立つ準備など、経験させてもらったことはいろいろ多かった。価値のある挑戦だった」と収穫を口にする。王座戦も観察し、具体的な対応イメージをつくり上げたという。「すぐに挑戦したいという気持ちはある。今回足りなかったものを補い、タイトル戦でリベンジできるよう頑張りたい」。三度目の正直に向け、大地の準備は徐々に進んでいる。

 最も近い位置にいるのが現在、竜王戦に出場中の伊藤匠七段(21)だ。02年生まれは藤井と同学年。小学3年時に出場した大会で勝ち、後の8冠を号泣させた逸話はあまりに強烈だ。だがプロ入りはライバルに遅れること4年。羨望(せんぼう)と怨嗟(えんさ)が交錯する複雑な思いをバネにして、竜王戦の挑戦権を射止めた。

 「藤井竜王相手にどれぐらい戦えるかが、今後の棋士人生において大事なところになると思っています」

 6、7日の第1局は第1日から苦しい展開となり、一方的に押し切られた。だが逆転でシリーズを制すれば「藤井を泣かせた男」から「タイトル戦で藤井を初めて負かした男」になる。「いつかは藤井さんにタイトル戦で勝ちたいという思いはあります」。寡黙なチャレンジャーの逆襲、なるか。

 関西本部の期待の若手としては、現役最年少棋士の藤本渚四段(18)が挙がる。昨年10月にプロとなる四段に昇段し、今年4月以降の成績が21勝5敗で勝率・808。24勝5敗で・828の藤井を追う2位(10局以上)につける。デビューから6連勝中だった2月、竜王戦6組の対局会場を勘違いし、不戦敗になったエピソードは記憶に新しい。大物感漂う若手が刺客となるか。

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