藤井聡太8冠“包囲網”形成する注目の3人 最接近は同学年の伊藤匠七段か、それとも…
2023年10月12日 04:50
芸能
「藤井竜王相手にどれぐらい戦えるかが、今後の棋士人生において大事なところになると思っています」
6、7日の第1局は第1日から苦しい展開となり、一方的に押し切られた。だが逆転でシリーズを制すれば「藤井を泣かせた男」から「タイトル戦で藤井を初めて負かした男」になる。「いつかは藤井さんにタイトル戦で勝ちたいという思いはあります」。寡黙なチャレンジャーの逆襲、なるか。
他の有力候補は今夏の棋聖戦と王位戦で藤井とのタイトル戦ダブルヘッダーをこなした佐々木大地七段(28)。棋聖戦までの対藤井通算成績は2勝2敗も2タイトル戦では9局対戦し、2勝7敗。力不足を痛感したが「タイトル戦の舞台に立つ準備など、経験させてもらったことはいろいろ多かった。価値のある挑戦だった」と収穫を口にする。王座戦も観察し、具体的な対応イメージをつくり上げたという。「すぐに挑戦したいという気持ちはある。今回足りなかったものを補い、タイトル戦でリベンジできるよう頑張りたい」。三度目の正直に向け、大地の準備は徐々に進んでいる。
関西本部の期待の若手としては、現役最年少棋士の藤本渚四段(18)が挙がる。昨年10月にプロとなる四段に昇段し、今年4月以降の成績が21勝5敗で勝率・808。24勝5敗で・828の藤井を追う2位(10局以上)につける。デビューから6連勝中だった2月、竜王戦6組の対局会場を勘違いし、不戦敗になったエピソードは記憶に新しい。大物感漂う若手が刺客となるか。