藤井王将 JT杯準決勝で永瀬九段を下す 谷川17世名人「道はまだまだ続く」と太鼓判
2023年10月21日 18:48
芸能
持ち時間10分で使い切ると1手30秒未満。秒読み突入後1分単位の考慮時間が5回用意される。
この対局規定は8冠はもちろん4つの一般棋戦中最も短く、藤井にとっても昨年度が初優勝だった。いかに27年ぶりの全冠制覇の達成者とはいえ、持ち時間が短ければ読み損ないが生じるのが人間だ。
11月3日のもう一つの準決勝、渡辺明九段(39)と糸谷哲郎八段(35)の勝者との決勝(19日、東京ビッグサイト)へ勝ち進んだ。一昨年の準優勝、昨年の優勝に続く3年連続の決勝進出をひとまず決め、「昨年の決勝戦(斎藤慎太郎八段戦)はいいペースで指せた。その時の感触を思い出していい将棋を指したい」と意気込みを語った。
17、18日の竜王戦第2局、そしてこの日と全8冠独占後2連勝(未放映のテレビ対局は除く)。懸念される、燃え尽き症候群とは無縁なのだろうか。「肩書き(8冠)は全て持っているけれど、藤井さんは将棋の真理を追究したいということですから、その道はまだまだ続く」。解説で登壇した谷川浩司17世名人(61)はその進撃が当面止まらないと予想した。