若狭勝弁護士 当時19歳で初の氏名公表事件、甲府殺人放火の初公判に「刑事責任能力の有無などが争点に」

2023年10月25日 09:07

芸能

若狭勝弁護士 当時19歳で初の氏名公表事件、甲府殺人放火の初公判に「刑事責任能力の有無などが争点に」
弁護士の若狭勝氏 Photo By スポニチ
 元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士が25日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)で、甲府市で2021年10月、同じ高校に通っていた女性の両親を殺害して住宅に放火したとして殺人や現住建造物等放火などの罪に問われた、当時19歳だった遠藤裕喜被告(21)の裁判員裁判初公判が同日、甲府地裁(三上潤裁判長)で開かれることについてコメントした。
 起訴状によると、21年10月12日午前3時半ごろ、男性会社員=当時(55)=宅の窓の施錠を外して1階から侵入、男性と妻=同(50)=の胸をナイフで刺すなどして失血死させた他、次女の頭をなたでたたきけがを負わせ、台所付近にライターオイルをまいて火を付け住宅を全焼させたとしている。

 被告は当時、被害者夫婦の長女と同じ高校に通っていた。長女にけがはなかった。甲府家裁の少年審判決定によると、長女への「逆恨みから、家族全員または長女を除く家族の殺害を企てた」とされる。

 山梨県警が殺人容疑などで逮捕後、甲府地検が鑑定留置を経て家裁送致。甲府家裁は検察官送致(逆送)を決定し、地検が22年4月に起訴した。被告は事件当時19歳で、実名公表が可能な「特定少年」として、改正少年法の施行後初めて氏名が公表された。

 若狭氏は、裁判のポイントは「量刑と責任能力の有無」とし、「検察が死刑を求刑する可能性も非常に高い。今後、刑事責任能力の有無などが争点になるのでは」と見通しについてコメントした。
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