久保九段「“高槻流”ですね」高槻将棋まつりのペアマッチを解説し命名 1万2000人超が来場

2023年10月29日 17:57

芸能

久保九段「“高槻流”ですね」高槻将棋まつりのペアマッチを解説し命名 1万2000人超が来場
高槻将棋まつりペアマッチトーナメントの決勝を解説する久保利明九段(右端) Photo By スポニチ
 関西将棋会館が大阪市福島区から来年移転する大阪府高槻市の安満遺跡公園で29日、高槻将棋まつりが開催され、主催社発表で1万2000人を超えるファンらが来場した。棋士と女流棋士が4組のペアになり、5手ずつを指し合うペアマッチトーナメントが開催され、決勝で後手・中村太地八段(35)と加藤桃子女流四段(28)が藤井猛九段(53)と山口恵梨子女流二段(32)を破って優勝した。
 決勝の解説は王将4期などのタイトル獲得歴がある久保利明九段(48)と藤森哲也五段(36)が務めた。久保は藤井と同じ振り飛車党。「さばきのアーティスト」の異名があり、藤井は「藤井システム」。藤井・山口組の戦型は居飛車の構えから31手目、ようやく四間飛車を明示し、39手目で右銀が5筋で歩に腰掛けた。

 「戦型は腰掛け銀四間飛車でしょうか。“高槻流”ですね」。新戦法とも呼べそうな、あまり見かけない陣形を久保が即興で命名した。

 ところが本来王側の右銀が攻めへ加わったため、囲いは金桂のみ。金銀4枚の中村・加藤陣との堅さ比べでは分が悪く、76手で投了と“高槻流”は不発に終わった。

 ゆかりの棋士によるトークショー「高槻自慢」には浦野真彦八段(59)らが出演した。同市出身で教育委員会委員も務める浦野は「どんな飲食店が出前をしたいと名乗りを上げてくれるか楽しみ」と期待。移転後、棋士の昼夕食の勝負めしがどんなラインナップになるのか、藤井聡太王将(21)=名人、竜王、王位、叡王、王座、棋王、棋聖含む8冠=の新本拠地ともなるだけに、注目を集めそうだ。

 また、連盟常務理事を歴任した東和男八段(68)は「指さなくても楽しめる。タイトル戦(の大盤解説会など)だけでなくイベントにも足を運んでもらえたら」と新本拠地のファンへ訴えた。
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