新作歌舞伎でルパン三世役の片岡愛之助　市川中車演じる銭形警部に「土下座はないと思うけど」

　歌舞伎俳優片岡愛之助（51）が7日、都内で新作歌舞伎「流白浪燦星（ルパン三世）」（12月5～25日、東京・新橋演舞場）の取材会に出席した。 　人気漫画、アニメの「ルパン三世」シリーズの初めての歌舞伎化で、安土桃山時代が舞台のオリジナルストーリー。ルパン三世役の愛之助は「ダンディーで面白くておっちょこちょいで、峰不二子に一途。漫画そのものをやるわけではないので、歌舞伎の中のルパンと思っていただけたら」と語った。

　ルパンたちが「卑弥呼の金印」を狙う物語。愛之助は「歌舞伎らしさ全開の舞台作りになってます」とPR。激しい立ち回りはもちろん、本物の水を使った「本水」と呼ばれる演出や、様式的な動きで暗闇の中での探り合いを表現する「だんまり」も登場。古典歌舞伎の魅力を盛り込んだ内容となっている。

　石川五ェ門を尾上松也（38）、次元大介を市川笑三郎（53）、峰不二子を市川笑也（64）、銭形警部を市川中車（香川照之、57）が演じる。愛之助は「ルパンのお決まりのセリフは言いたいので、“ふ～じこちゃ～ん”とかはあります」と笑った。

　中車が演じる銭形警部役について愛之助は「どんな銭形なのか…。だいたい想像はつくんですけど、さすがに土下座は出てこないと思うけど、本人が勝手にするのか。まずは稽古が楽しみですね」と、中車がドラマ「半沢直樹」で見せた名場面を持ち出して笑った。