稲垣潤一が苦悩した「音楽を楽しめなかった。凄くもがいてた」時代 救ったのはあのミリオンセラー曲
2023年11月09日 11:27
芸能
「ライブツアーとレコーディングの繰り返し。ライブでも歌わされてるというか…。そんなことないんですけど、そういう気になっちゃう。自分の中で凄くもがいてた」という。当時の自身の状態を「燃え尽き症候群…とも違うけど、金属疲労というか」と表現した。
仙台の実家に戻り休養中に、作曲家・三井誠氏からデモテープが届く。「クリスマスキャロルの頃には」の原型だ。「サビを聴いた時に、これは凄く良い曲になるねって話してた。ただ良すぎるというか…A・Bメロが見劣りするんです」と初見の印象を回想。だが、このテープで音楽への意欲に再び火が付いた。
「要望を伝えて何度も直してくださった。何カ月もかかった」と修正を重ね曲が完成。作詞は秋元康氏が担当した。「ラブソングにはしたいと思ってたけど、クリスマスソングになるとは思ってもいなかった」という。「(歌詞中に)“クリスマスキャロル”が8回出てくる。“ちょっとくどいでしょ”って秋元さんに言ったら、“稲垣さんの声が乗れば、くどくない”と。歌ってみたら、秋元さんの言うことが正しいかもしれない、ということになった」と振り返った。ちなみに、レコーディングは夏場だったという。
同曲は170万枚を超える大ヒット。ライブで客席にマイクを向けると、ファンが大合唱してくれる。「皆さんいい笑顔で。ああ、ほんとに歌ってきてよかったなと思うようになった」と悩みから抜け出した。「方向性を見失ってた時期にこの曲に出会えてよかったし、背中を押してくれた」と感謝していた。