黒柳徹子、涙の抗議 「ザ・ベストテン」生放送中の心ない発言に「涙が出るほどとっても悲しい」

2023年11月10日 21:53

芸能

黒柳徹子、涙の抗議 「ザ・ベストテン」生放送中の心ない発言に「涙が出るほどとっても悲しい」
黒柳徹子 Photo By スポニチ
 女優の黒柳徹子(90)が、10日放送のTBS系「中居正広の金曜日のスマイルたちへ 2時間SP」(後8・00)にゲスト出演し、司会を務めた「ザ・ベストテン」で発した“魂のメッセージ”について語った。
 ヒットチャート10位までの歌手が出演し、スタジオで生歌を披露する音楽番組。1978年に放送を開始した同番組に、黒柳は第1回から89年の最終回まで出演した。

 80年のある放送で、ある一言が黒柳の心に引っかかったという。人気グループ「シャネルズ」が出演した際、ある子供から発せられた質問だった。「シャネルズはどうして黒人のくせに香水の名前なんか付けるんですか?」。シャネルズといえば、メンバーが顔を黒塗りにした姿で歌を歌っていたが、質問はその見た目とシャネルの香水をひもづけたものだった。

 しばらく番組は進行したが、終盤に黒柳が生放送の進行を止めてこの発言に言及した。「“シャネルズは黒人のくせに…”と質問した坊やがいらっしゃったんですけど、顔の色とか国籍が違うということで、そういう区別をした言い方をすると、私は涙が出るほどとっても悲しく思いますので」。涙声になりながら、「皆さん、国籍が違う、そういうことで一段高いところから人を見下ろすようなふうに…偶然だったと思うんですよ?あの方は。だけどどうぞ“何々のくせに”とか言わないで下さい。お願いします」と、27秒にわたり訴えかけた。久米宏アナウンサーも「黒柳さんが涙を浮かべて怒るのは当たり前の話でございます」と、黒柳の思いをくみとった。

 黒柳の差別や偏見に対する考えは、少女時代に培ったものだった。統率の取れない行動などを理由に問題児扱いされ、3カ月で小学校を退学になった黒柳。そんな中、黒柳の話を何時間でも聞いてくれ、障がいのある児童も決して差別せずに教育した恩師に出会った。その教えに感銘を受けたのだという。

 シャネルズに対する発言には、思わぬ反響も寄せられたという。「韓国の方からお手紙が来ましたよ。“私たちはどれだけ、なんとかのくせにと言われてきたか分からない。歌番組であのようにおっしゃったのは、とても私たちに力を与えてくれます”って、いっぱいお手紙をいただきました」と明かし、「思いもしなかったんですよ」と驚きを口にしていた。
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