山田洋次監督「東京物語」　「男はつらいよ」ゆかりの場所・柴又帝釈天境内で取材会

　映画監督の山田洋次氏（92）が10日、東京・柴又の帝釈天境内で新春新派公演「東京物語」（東京・三越劇場、来年1月2～26日）の取材会を行った。小津安二郎の同名映画を山田氏が舞台化した作品で、11年ぶりの再演となる 。
　山田氏にとって同所は「男はつらいよ」シリーズの舞台となったなじみの場所。今回の芝居で描かれるのは1950年代の金町近辺とあり「『東京物語』に出演されてる方々は、もしかして少年時代の寅さんにも会っているんじゃないかと。そんな親しみを感じます」と縁を感じていた。原作映画は、家族の在り方や世代間のすれ違いを東京の風景とともに描いた名作として知られる。山田氏は「だいぶ昔のお話のようで、今起こっている物語ではないか」と作品の意義を強調した。波乃久里子（77）、水谷八重子（84）らも出席した。