NHK　旧ジャニ勢の紅白出場ゼロに言及　会長「新規の出演依頼になるため…」新規出演見送り解除は…

　NHKは15日、東京・渋谷の同局で稲葉延雄会長の定例会見を開き、大みそか「第74回NHK紅白歌合戦」（後7・20）の出場歌手にSMILE－UP.（旧ジャニーズ事務所）アーティストの名前がなかった件について、あらためて説明した。 　稲葉会長は「今回の紅白選考について、新規の出演依頼になるため、被害者補償、再発防止が確認されるまで当面行わない」と語った。

　13日に局が発表した出場歌手44組のうち、SMILE－UP.勢はゼロ。1979年以来、44年ぶりのことになった。故ジャニー喜多川元社長による性加害問題を受けて、「新規の出演依頼については被害者への救済と再発防止への取り組みが着実に進まないと行わない」という同局の方針から見送られていた。

　13日の会見後に囲み取材に応じた、制作統括の大塚信広チーフプロデューサー（CP）は「新規の出演依頼にあたるため、旧ジャニーズ事務所による被害者への補償や再発防止への取り組みが着実に実施されていることを確認されるまで、当面、新規の出演依頼は行わないという、NHKの全体方針に進めた結果」と説明していた。

　稲葉会長はこの日の会見で「状況は変わったが、新規の契約を行わない判断はいつごろまでのメドで判断するか、基準などは？」と聞かれると、「我々の考えとしては、所属タレントの起用について、決まっている方はこれまで通りですが、補償とか再発防止の取り組みが着実に実施されるか確認されるまでは当面行わない。コミュニケーションを図っていますが、そのへんの確認が十分取れている状況ではない。その方針のもとでというのは行わない」と答えた。

　「旧ジャニの補償について、１人目が出たからといって解除にとはいかないということか？」の質問には「そうです。一方で、すべて（の補償）が終わるまで判断できないというわけではなくて、適切な方向性が見定められれば」と述べた。