結城東輝弁護士 悪質ホスト問題に「現行法で対応できる」「規制強化する前に業界全体でガイドラインを」

2023年11月16日 15:45

芸能

結城東輝弁護士 悪質ホスト問題に「現行法で対応できる」「規制強化する前に業界全体でガイドラインを」
テレビ朝日 Photo By スポニチ
 スマートニュース株式会社で戦略法務に従事する傍ら、政治を分かりやすく伝えるNPO法人Mielkaの代表を務める結城東輝弁護士が16日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。“悪質ホスト問題”について言及した。
 ホストが客の女性に高額な料金を請求し、売掛金が数百万円にもなり、支払わない女性に対し、返済のために風俗での仕事や路上での売春を強要するケースが多発し社会問題化。被害者の中には、18歳や19歳の女性もいる。

 9日の参院内閣委員会では、立憲民主党の塩村あやか参院議員がこの“悪質ホスト問題”を取り上げ、取り締まりの強化や相談窓口など女性への支援体制の整備が必要だと指摘。これに対し、松村国家公安委員長は、違法行為は検挙などをしているとしたうえで「対策をさらに進めるよう警察を指導していく」との考えを示した。

 結城氏は「まずはいったん、国会の議論もそうですけど、現在の法規制で対応できることはやっていきましょうと。僕個人は今すでにある法律で対応できることが結構あると思っているんで、新しい規制を考える前に、まず今できることからやりませんかということから考えたいなと思います」とし、具体的には「それぞれ個別事例で、職業あっせんのところでやるのか、そもそも売掛をホストが建て替え払いしているところが貸付金規制に反しないのかとか、いろんな形での現行法の対応というとは十分にあり得ると思う」と指摘。

 そして、「お店はホストに責任転嫁したがると思う。お店は貸し倒れリスクを取りたくないので、お客さんに飛ばれたくない分、ホスト側に払ってもらって“お前が回収して来い”っていうのがお店は経済的には正しいやり方ですし、もう1つはお店ってあんまりむちゃなことはできないので。風営法の許認可事業なので締め付けが激しくなっちゃうことからすると、たぶんお店の動き方としてはホストに1回立て替えさせて、ホストがいわゆる立て替え払いをしたから俺に返してくれってやると思うんですね」とし、「逆にそこが今ものすごく悪質化しているような気がする。正直、これって実質的にお金を貸し付けている。ホストがお客さんに対してお金を貸し付けていることと同義なんですけど、これを反復継続してやるのは貸金業になる。これは登録しないと違法で、登録してやったところで年収の3分の1以上を超える新たな貸し付けはやってはいけないことになっていくので、この個人間の貸し借りは貸金業で取り締まりをすればいいと思う。現行法でできると思います」と自身が考える対策を述べた。

 その上で「規制強化する前にホスト業界全体で健全な、こういうふうにやっていきましょうというガイドラインとかがあって、まずそこからというのが説得的だなと思う」とも話した。
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