團十郎 芸能界揺れた1年“総括”「既存のものと世の中との時差が、目に見えて動いた」 初春公演取材会
2023年11月19日 05:30
芸能
そんな中で自身は伝統芸能に身を置く立場。「自分には歌舞伎をやり続ける義務がある。毎年、正月は新橋演舞場に出てきているので、来年も以前と変わらずお客さんに演劇を楽しんでほしい」と抱負を述べた。
今回の公演は古典の名作を新解釈した作品で、源平合戦を舞台に親子の絆を描く。副題は「恩愛麻絲央源平(おやこのきずななかもげんぺい)」で2017年に死別した小林麻央さんの「麻」「央」の2文字がある。作中でぼたんの父役と新之助の母役を演じ分ける團十郎は「副題に妻の名前を入れました。あくまで源氏と平家の親子の物語ですが、ご覧になった方の中には堀越家の物語として見る人もいるかもしれません」と語った。
会見で新之助は「本来はお父さんだけど、(團十郎が母になるのは)違和感がありますね」と笑顔。ぼたんは「古典に出演する貴重な経験を大事にしたい」と意気込んだ。これまで2人は報道陣の前に出ると緊張感をのぞかせる時もあったが、この日は矢継ぎ早の質問にハキハキと返答。團十郎はそんな2人の成長を父のまなざしで見つめていた。