星野源 KANさんの楽曲の世界観語る「人間は凄くいびつな生き物…その中に時折凄く面白い美しい瞬間が」

2023年11月22日 14:40

芸能

星野源 KANさんの楽曲の世界観語る「人間は凄くいびつな生き物…その中に時折凄く面白い美しい瞬間が」
星野源 Photo By スポニチ
 歌手の星野源(42)が21日深夜、パーソナリティーを務めるニッポン放送「星野源のオールナイトニッポン」(火曜深夜1・00)に出演。12日に61歳で亡くなったシンガー・ソングライターのKANさんの楽曲について語った。
 この日、星野は番組でKANさんの93年に発売されたシングル「まゆみ」をオンエア。「この曲はサブスクにないんですよ。で、ご自身がセルフカバーアルバムを出したりされてたんですけど、その中の曲としてはあるんですけど、このオリジナルバージョンのアレンジだったりとかは、アルバム自体は今は確かないんですよ。なのでラジオコンプを通しての、90年代のCDの音っていうのもまたね、これがマニア向けのあれかもしれないですけど、いいんですよね」と語った。

 また「『まゆみ』を改めて聴いて、歌詞をじっくり読んで思ったのは、おもしろいなあと。音楽を本当に好きだし、歌詞というところでの、アイデアみたいなもの、普通に受け取れる部分もあるんだけど、その裏側に全然違う意味みたいなものを同時に隠してたりとか」とコメント。

 「間奏の部分にビートルズの『マジカル・ミステリー・ツアー』のフレーズがちょっとあったりとか、そういうね、好きなんだなあって言うか、分かってもらえたらうれしいなあにやり、みたいなそういう感じみたいなものも凄く聴いてて楽しいですし」と続けると、「楽曲自体の面白さもさることながら、凄くシンプルに聴くと物凄く純粋なラブソングと言いますか、片思いのラブソングみたいにも受け取れるんですけど、歌詞をじっくり読んだ時に、もっといびつで」と感想を語った。

 さらに「KANさんって何となく思うのは、人間っていうのは凄くいびつな生き物で、いびつな生き物なんだけれどもその中でたまに凄く美しい瞬間があったり、物凄く愛らしい瞬間があったり、物凄くダメな瞬間があったり。そういうのを人間っていうのは本当に美しいっていうのが前提じゃなくて、いびつなんだけどその中に時折凄く面白い美しい瞬間があるみたいな、そういう世界観が垣間見える感じがしてて」と絶賛した。

 「この『まゆみ』っていう曲もそういう本当にいびつな部分があって、その部分が面白いんですけど」と話し、「僕はちょっと解説はしませんけど、ぜひじっくり読んで皆さんで見つけたりとか思ってもらえたらいいなと。なぜ歌詞の最初でふてくされてるのか。で、なぜ僕は見てるだけなのか、とか。なぜ深刻なのかとか。で、あとなぜ責任取れないのかとか。そういうところに本当に物語がぎゅーって詰まってる、凄く面白い。それをあんな爽やかなCMにぶつけたというところがKANさんの宇宙のような、広い面白さっていうような感じがします」と同曲が清涼飲料水のCMに使われたことについても語った。

 「なのでぜひタイムフリーでも、後リアレンジの方も凄く素敵なので、ぜひ『まゆみ』聴いていただきたいと思います」とアピール。その後はKANさんが作曲した歌手・今井美樹の90年のアルバム曲「雨にキッスの花束を」をオンエアした。
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