渡辺謙 ハリウッドのストで同意書に思い AI使用も俳優へ許可必要「同意が必要というのは重要」

2023年11月24日 14:54

芸能

渡辺謙 ハリウッドのストで同意書に思い AI使用も俳優へ許可必要「同意が必要というのは重要」
渡辺謙 Photo By スポニチ
 俳優の渡辺謙(64)が23日、テレビ朝日系「報道ステーション」(月~金曜後9・54)に生出演し、米ハリウッドで起きたストライキについて思いを語った。
 米国では昨年7月からハリウッドスターら約16万人が加入する映画俳優組合がストライキを続けてきた。製作会社側に待遇改善やAIによる映画製作への制限などを求めていたが、今月8日に合意。118日間の闘争に終止符を打った。

 渡辺自身は公開中の出演映画「ザ・クリエイター/創造者」のPRに影響が出たという。「新作の映画の公開が迫っていましたので、そのPRをどうするんだという状態で、日本で待機をしていたので、活動には大きく参加はしていない」。それでも、コロナ禍でエージェント(代理人)やPRを担当するパブリシスト、そのアシスタントなど多くが解雇されたということもあり、映画界への影響を目の当たりにしたという。

 コロナ禍も事態を大きく左右し、「コロナで配信(作品)の数が異常に増えた。そうなると、今まで契約していた配信事業者と契約していた時と違う事態が、たくさん起きてきた」と説明した。

 製作会社との暫定合意書では、AIなどで俳優本人や一部のデータを使用する場合には同意が必要で、複製のみが出演した場合にも俳優へ報酬が支払われることが決まった。しかし、渡辺は今回の撮影現場で、安堵してもいられない危機を感じたという。

 渡辺は「ザ・クリエイター」で、半分が人間とAIの頭脳を持ったキャラクターを演じている。「僕はAIだったので、頭の半分は機械なんです。でも撮影現場では、顔にドット(点)だけを付けて、普通に撮るんです。後で編集、VFXで全部加工できる。それくらいのイノベーション(技術革新)にはきている」と、ハリウッドの最新技術の進化に驚きを口にした。

 渡辺の予測では、製作サイドはよりイノベーションを進めていくという。「その方がコストが半分くらいになる。なぜかというと、人件費とか撮影日数とか、どんどんたったか(テンポよく)できる。後で加工する。その方がコストが断然安い」。

 それだけに「同意が必要というのは、とても重要なこと。俳優が分かった上で参加しているかというのは、とても大きなスタンスだと思います」と指摘した。
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