日大 沢田副学長が林理事長をパワハラ提訴 弁護士が苦言「この2人で争っている場合では…」
2023年11月27日 14:44
芸能
この訴えについて、菊地氏は「“この2人で争っている場合ではない”という日大の状況が、よく理解できていないんじゃないかというふうに思います。理屈よりもメンツの争いになってきて、泥沼に入ってきたという印象です」と、再発防止など本来の問題から逸脱した“場外戦”に苦言を呈した。
1000万円という損害賠償額については、「日本の裁判でこういう組織の執行部の中でパワハラだ、いや違うという争いで、裁判所が認める慰謝料は、今回の1000万円よりも1ケタくらい違う金額が認定される場合が多い」と解説。「1000万円という金額が出たというのは、メンツと言えると思います」とし、賠償額よりも、社会的地位の低下に対する訴え重きを置いたものと分析した。
沢田副学長側の訴えについては、「認められる余地はあると思います」と自身の考えを示した。理事でもある沢田副学長には、理事会に出席する資格があるが、菊地氏は「理事の地位にある人間を、“理事会に出席してはならん”という発言を理事長が発する権限というのは、日大の憲法に当たる寄附行為というのがあるんですけど、そこには書かれていない」と指摘し、「ちょっと理事長の勇み足ではないかな」との見解を口にした。
また、印象操作に関する沢田副学長の訴えについては「具体的な言葉なり、せりふが出ていないので、何とも言えないですけれども」と前置きしつつ、「それなりの言葉が出ているのであれば、裁判所がパワハラと認定する可能性というのはあると思う」と見通した。
日大アメフト部をめぐっては、大麻取締法違反などで部員2人が逮捕されている。同部の寮から違法薬物とみられる不審物が発見されながら、沢田副学長の判断で警察への報告が12日後と遅れ、“空白の12日間”と問題視された。