YOSHIKI「僕も前に進んでいきたい」　HEATHさん逝去…激動の数カ月を振り返る

　X　JAPANのYOSHIKI（年齢非公表）が29日、都内で記者会見に臨み、先月29日に大腸がんで死去したX　JAPANのベーシスト・HEATH（ひーす、本名森江博＝もりえ・ひろし）さんに対する思いなどを語った。 　新作シャンパンの発表会見が終わると、YOSHIKIは自ら「一言いいですか」と切り出し、「僕自身、色んなことが起こっているんですが」とここ数カ月を振り返り「自分がこうやって前に進むことで、ね。僕の人生は今、自分だけの人生ではなくて、こういうパートナーもいるので、その人たちのためにもやることはしっかりやっていく」という思いを口にした。

　10月には日本をはじめ、英ロンドン、米ニューヨーク、ロサンゼルスの世界4都市を回るワールドツアーを開催するなど、ここ数カ月は激動だった。その中で、HEATHさんの訃報には心を痛め、米サンフランシスコで開催された栄誉賞授賞式の出席をキャンセルし緊急帰国もした。

　前日のHEATHさんの献花式については「ファンのみんなに見送っていただきたいという思いで」と胸中を告白。メッセージを頻繁に送れないほど多忙で「“YOSHIKIは一体、何を考えているんだ”と思われてもしようがないかな。ただ、それぞれのパートナーと責任を持って、僕も前に進んでいきたいと思っているので、ファンの皆さんも分かってほしいと思っています」と結んだ。

　28日にはHEATHさんの献花式が都内で行われ、バンド仲間ら約100人が参列。X　JAPANのPATA、SUGIZOも赤いバラを手向けた。昼間はファン1万人が献花した。発起人のYOSHIKIは「最期までロックミュージシャンとして生き通した、なんて格好良いやつなんだ」とあいさつでしのび「X　JAPANという波瀾（はらん）万丈だらけのグループをいつも誇りに思ってくれていた」と声を震わせた。

　最後に会ったのは8月の自身のディナーショー。「具合が悪いと聞いていたけれど、当日は“元気です”と言って来てくれて…」と悲痛な表情。あいさつを終えると「ENDLESS　RAIN」をピアノで演奏し、遺影の前で手を合わせた。