テレ東 旧ジャニーズ事務所の動きは引き続き注視 新規契約見送りのスタンスは変わらず

2023年11月30日 15:48

芸能

テレ東 旧ジャニーズ事務所の動きは引き続き注視 新規契約見送りのスタンスは変わらず
テレビ東京 Photo By 提供写真
 テレビ東京は30日、東京・六本木の同局で定例社長会見を行い、17日付で旧ジャニーズ事務所から社名を変更した「SMILE-UP.(スマイルアップ)」との今後の付き合い方について言及した。
 石川一郎社長は「旧ジャニーズ事務所の方では、35人に補償の連絡したということも聞いたが、一歩進んだが全体としてはまだまだ始まったばかり。新会社についてはいろいろ報道があったが、どういうことになってるのか今ひとつまだ我々には正確な連絡がないので、これからだと思っている。旧ジャニーズ事務所がどういう対応をしていくか引き続き見守っていく。SMILE-UP.所属のタレントについても起用方針は何ら変更はない」とコメント。

 「人権意識の欠如ということは我々としても痛切に反省する事案。ガバナンスを含めて、さまざまな経営のあり方についても、この1年間、この問題をきっかけに考えてやってきた。今後テレビ東京として、この問題とどう付き合っていくか、人権方針も含め、ステークホルダーの方から理解を得られる形で公明正大にやっていきたい」と話した。

 なお、年末年始には「Sexy Zone」の菊池風磨出演の「風磨とチョコプラのふちど~るマップ」や「WEST.」の濵田崇裕が出演のドラマ「パティスリーMON」が放送予定となっているが、今回の方針策定の以前に契約されたものだという。他にまだ放送されていない、旧ジャニーズ事務所所属タレントの出演番組はあるかとの問いには、コンテンツ編集局長の高野学氏は「この二つ以外全くないとは言わないが、それぞれ発表があると思うのでそれを待ってもらえれば。情報解禁前で答えられない」と語った。

 同局は9月の定例会見で、「調査の申し入れ」をしたほか、同14日には書面で経営改革などの対応を急ぐよう求めたと報告。また、具体的な成果を得られたと確認できるまでは、同事務所への「新規の出演、依頼は極めて慎重に判断する」との方針を表明。同日以降、実際に同所属のタレントは起用していないことも明かしていた。

 10月2日に開いた同事務所の会見では、10月17日付で「SMILE-UP.」に社名変更の上、被害者救済や補償に特化し、補償を終えた段階で廃業するとした。一方で、東山紀之を新社長、井ノ原快彦を副社長とするエージェント会社を1カ月以内に立ち上げると発表。救済や補償の具体的時期、再発防止策などにも言及した。

 この新体制会見を受け、同局は「発表内容については不明確な事項が多いため、ジャニーズ事務所に事実関係を確認したうえで、今後の当社の方針を決めたいと考えています」と、態度を保留。翌3日には「人権デューデリジェンス(注意義務)の考え方に基づき、ジャニーズ事務所の『解体的出直し』に向けた対話の一環として、同事務所の新体制について書面を添えて質問しました」と質問状の送付を明らかに。今後の同事務所との向き合い方について「経営ガバナンスの強化や再発防止策の徹底、早期の被害者救済などを求めています。同事務所との対話を通じて、人権尊重の取り組みを促進する考えです」と公表していた。
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