山田太一さん死去 昭和を代表するヒットメーカー「岸辺のアルバム」でホームドラマの定石破る

2023年12月01日 09:32

芸能

山田太一さん死去 昭和を代表するヒットメーカー「岸辺のアルバム」でホームドラマの定石破る
山田太一さん Photo By 提供写真
 「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」など多数の名作ドラマで知られる脚本家の山田太一(やまだ・たいち、本名・石坂太一=いしざか・たいち)さんが11月29日、老衰のため死去した。89歳。東京都出身。
 早大卒業後、1958年に松竹大船撮影所に入所し、木下恵介監督に師事。65年に退社後、フリーとなった。テレビドラマの脚本家として「男たちの旅路」「早春スケッチブック」「ふぞろいの林檎たち」など多数のヒット作を誕生させた。

 1977年のTBS「岸辺のアルバム」は衝撃作として昭和のドラマ史に大きな功績を残した。74年の多摩川水害を題材に普通の一家が崩壊していく様子を描いた作品。ドラマ関係者は「当時のハッピーエンドで終わるホームドラマの定石を崩し、その後の日本のドラマ作りに多大な影響を与えた」と話している。

 「ふぞろいの林檎たち」はパート4までシリーズ化。4流大学に通う3人の男子学生が社会や人間関係に悩みながら自身の生き方を見つめながら前に進んでいく物語で、中井貴一、時任三郎、柳沢慎吾、手塚理美、石原真理子らの新鮮なキャスティングと主題歌だったサザンオールスターズの「いとしのエリー」が当時の視聴者の心をつかんだ。
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