メガホンを取った監督が明かした「名優」渡瀬恒彦さんのラスト現場「お医者さんと看護婦さんが…」

2023年12月11日 18:48

芸能

メガホンを取った監督が明かした「名優」渡瀬恒彦さんのラスト現場「お医者さんと看護婦さんが…」
渡瀬恒彦さん Photo By スポニチ
 「相棒」シリーズなど知られる和泉聖治監督(77)が11日までに更新されたYouTubeチャンネル「丈熱BAR」にゲスト出演。昭和の名優、渡瀬恒彦さん(2017年死去)が臨んだ「最後の」撮影現場の様子を明かした。
 和泉監督は、テレビドラマ「おみやさん」など、渡瀬さんと数多くの作品を製作。渡瀬さんの遺作となったテレビドラマ「そして誰もいなくなった」(2017年3月放送)も、和泉監督がメガホンを取った。

 「(ドラマの)最後の撮影なんて、お医者さんが一緒にいて、もう酸素ボンベもつけっぱなし。本番の時だけ、酸素ボンベを外して…」

 当時の壮絶な様子を描写する。ドラマのラストに長台詞があり、体調を気遣った和泉監督がカットを細かくして撮影しようとしたものの、渡瀬さんは「監督、いつも通り(長回しで)いこうよ」と提案。台本で残り6、7ページがあるシーンを一気に撮影したという。

 「お医者さんと看護婦さんが隅っこにいるわけ。“何かあったら、ストップかけますから”って。オレたちも別室でモニターを見てるじゃない。まず1ページ様子を見ようかと思ったら、渡瀬さん、そのまま、どんどん(先に)いっちゃて」

 ラストシーンは渡瀬さんの独白。周囲が息をのんで見守る中、渡瀬さんは「完走」した。「最後はカメラに寄って、フッと笑うシーン。すごいですよ」。名優が貫いたプロフェッショナルな姿に、和泉監督は感嘆していた。

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