バイク川崎バイク「スーパーマルチピン芸人」への道② 独特の感性こそBKBワールド「丁寧にメモを取る」
2023年12月13日 06:40
芸能
多彩なストーリーはスマホにストックしている大量のアイデアメモから生み出される。人としゃべった内容や独り言、日常で刺激を受けたことを書き留めていく。「メモは凄くする。無理にノルマを課したりはしない」。あくまで、こちらも自然体でアイデアを集めていく。
スマホのメモには一見珍妙に見える「2回目ですよね」「ブツブツ交換マシーン」「最後の朝昼晩餐」などのフレーズが多く登場する。
「ほとんどボツですけれどね。性格上、ボツが消せないというのはあります。何もメモれない日もある」
面白いワンフレーズから、起承転結のストーリーを構築し物語を書き進めていく。心がけているのが「丁寧にメモを取る」こと。文字数の出るアプリを使い、カテゴリー分けをしながら日々保存している。
「スマホでやると画面が狭い。一つの所にメモをし、それが1万文字とかになった場合に見る気が起こらなくなる。だから1000文字くらいメモをしたら、案(2)、(3)というようにメモを切り替えています」
今までのメモの総文字数は5万5000文字。カテゴリーは100を超える。こうして細かく分けることで、それぞれ中身がまったく違う引き出しができる。読み返すこともでき、実際に再び手を加え作品が完成に至ることもあるという。
「星新一を目指すと言っても、SF作家を目指していない。現代っぽい話の普遍的な部分を目指している。怖い話を書いている人は多いですけど、たまに思うのは怖いオチは楽ちゃうかな、と。心情よりはシステムを書きたい。だから受け付けない人は受け付けないでしょうね」と自身の作風を語った。
来年には2冊目の本を出版する予定だ。その中には、4万文字程度の中編小説を初めて入れることも検討している。「ショートショートといっているのに、半分くらい1話で使うのも面白いかな」と構想を明かした。
取材の最後には「B…ブレークしてないけれど K…結果 B…ブレークした男になりたい。BKB」とお決まりのネタで今後の抱負を語った。
芸歴20周年を迎え、確立した唯一無二の活動スタイル。小説家バイクの進む道はグリーンコンディションだ。