佐藤千矢子氏 自民裏金問題で岸田首相の姿勢に言及「深刻な顔だけ…具体策はまだ何も出してこない」

2023年12月14日 13:17

芸能

 毎日新聞論説委員の佐藤千矢子氏が14日、TBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題について言及した。
 安倍派(清和政策研究会)の裏金問題を巡り、松野博一官房長官が14日午前、自身を含む同派4閣僚の辞表を岸田文雄首相に提出した。事実上の更迭となる。東京地検特捜部は安倍派側の強制捜査に乗り出す方針を固めており、還流を受けたとされる議員への事情聴取を進める。

 交代する4閣僚は松野氏と西村康稔経済産業相、鈴木淳司総務相、宮下一郎農相。党の要職を担う萩生田光一政調会長、高木毅国対委員長も近く退任する。世耕弘成参院幹事長も交代する見通し。安倍派実力者「5人組」の高木、松野、西村、萩生田、世耕の5氏側はそれぞれ資金還流を受け、高木、松野、世耕3氏のケースは各1000万円を超えていたとされる。

 安倍派の裏金は最近5年間で5億円ほどに上る可能性があり、聴取の対象は同派所属99人のうち数十人規模になる見通し。二階派(志帥会)と岸田派(宏池会)でも政治資金収支報告書への不記載などがあったとされ、特捜部は安倍派と並行して調べるもよう。

 佐藤氏は「今回、岸田さんは昨日の記者会見でも深刻な顔をなさって声を詰まらせるような場面まであったんですが、具体策はまだ何も出してこない。党で調査するんですか、期限を切って調査しないんですかと記者に聞かれても、それもどうもやる気がないみたいで、とにかく検察の捜査を待つと。それを待って何らかの必要な改革をやっていくと」と指摘。「たぶん政治資金規正法の改正はやらざるを得ないと思うんですが、それも捜査を見て、それで必要なことをやっていくというふうに非常に小さくまとめようとしている」とした。

 そして、「危機感は持ってらっしゃると思うんですけども、その危機感を政策、政治的な改革に反映する力が今の政権にない。それは党内の反発を抑え込まないといけないし、そういう絵をかかないといけないし、いろんなことに政権が追いついていない。なので非常に国民とのズレがある」と言い、「こういう人事、あるいは小手先の自分自身が派閥を抜けるとか、派閥のパーティーの自粛とか弥縫策(一時しのぎ)にとどまっていて、国民の求めていることはそういうことではなくて、ちゃんとカネの流れを透明にして、できればもっとお金のかからない政治にしてほしいと思ってらっしゃる方も多いと思う。全くそこに応えられていないというのは非常に問題があると思います」と自身の見解を話した。
【楽天】オススメアイテム