山口真由氏 卵子凍結は「無条件に賛美しない」「社会が女性のキャリアモデルに合ってない」

2023年12月18日 16:25

芸能

山口真由氏 卵子凍結は「無条件に賛美しない」「社会が女性のキャリアモデルに合ってない」
山口真由氏 Photo By スポニチ
 元財務省官僚で弁護士資格を持ち、信州大特任教授の山口真由氏が、17日放送の放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」(後1・30)に出演。「卵子凍結」に持論を述べた。
 この日は「名(迷)言暴言大賞2023」という企画で、この1年の政界や芸能界など各界での発言を取り上げた。

 「芸能界」編ではタレント・指原莉乃が31歳の誕生日を迎えた先月21日、自身のXで「今年も今のところ結婚願望なし、卵子凍結済みで生活してます」と報告。反響を呼んだことを取り上げた。

 卵子凍結は、卵巣から採取した卵子を将来の妊娠に備えて凍結保存することで、若い頃の卵子を凍結保存することで、妊娠しやすい期間を引き延ばすことができるとも言われている。

 山口氏は「私は前ほど無条件に卵子凍結を賛美することはしない」と以前と考え方が少し変わったと言及。「だって結構これはなかなか大変で、凍結するのに費用がかかって、融解して使うには2倍の費用がかかる」と費用負担も理由の1つとした。

 そして、もう1つの理由として「指原さんはいいですよ。31歳だから。多くの人は37歳ぐらいで凍結し始めると、聞く話によると、“30個凍結して全滅した”って」と30代後半からの卵子凍結は失敗するケースも多いと紹介した。

 その上で「私は社会が女性のキャリアモデルに合ってないと思う」と断言。「今の日本の正社員は明らかに男性をモデルにしていて、背後に専業主婦が付いているモデルになってるから、だから女性は一番キャリアの忙しい時期、20代、30代って仕事に邁進しないといけなくて、それは社会の問題であって、イチ個人で解決できる問題でないから、卵子凍結がすべてを解決します。バラ色ですとは思わない」と語った。

 また「“私が社会を変えていく”ってなったら、20年、30年たつと、私が子ども産める年齢は終わってるんです。それはしょうがないこと」とし「男女って圧倒的に不均衡があるから、それを全部分かった上で、指原さんのような人が“私は今、人生こうやって楽しんでます”っておっしゃるんだったら、それを受けて“やってみよう”って。いろいろ考えてそう思うんだったら、それも1つの選択肢なんじゃないかなって思います」と持論を述べた。

 山口氏は今年6月に第1子の出産を発表している。

 産婦人科医の丸田佳奈氏も「体への負担が結構かかるんです。それでお金の負担ももちろんかかる」と卵子凍結は身体的、金銭的にも負担が大きいとし「山口さんがおっしゃったように30個貯めておいてもダメだったってことはざらにあって、患者さんで聞きます」と失敗報告もあるとした。

 続けて「若い頃にすごい凍結しておいたけど、それを保証と考えて40代から不妊治療として再開してその凍結していた卵子を使っていたけどダメだったってなったら、そこから40歳の卵子でスタートしないといけない。保証にはならないってことをやっぱり理解がまだ広がってない。肯定的なイメージで捉えられているのがちょっと危ない」と語った。
【楽天】オススメアイテム