俳優の柳田豊さん肺炎で死去、93歳 芸歴70年の劇団新派最古参「滝の白糸」で裁判長好演 松竹が発表

2023年12月22日 23:56

芸能

 松竹は22日、新派俳優の柳田豊(やなぎだ・ゆたか)さんが午前9時26分に肺炎で亡くなったと発表した。東京都出身。93歳。葬儀は近親者にて執り行う。喪主は妻・乃婦さん。
 1930年(昭5)10月24日生まれの柳田さんは、千秋実主宰の劇団薔薇座を経て、昭和28年劇団新派に入団し初代・水谷八重子に師事。昭和34年幹部昇進した。「華岡青洲の妻」の良庵、「鶴八鶴次郎」の竹野、「日本橋」の甘酒屋、「婦系図」の酒井俊蔵、「歌行燈」の宗三、「遊女夕霧」の円玉、「残菊物語」の五代目菊五郎など幅広い役柄をこなし、深い趣と人情味のある確かな演技で劇団を支え続けた。芸歴70年の新派最古参。とくに「滝の白糸」の裁判長は説得力のある好演を見せた当たり役。

 昭和55年国立劇場奨励賞。平成14年俳優協会功労賞。最後の舞台は、令和5年6月18・19日三越劇場「新派朗読劇場」『朗読 残菊物語』五代目菊五郎だった。
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