【M―1王座へ！カベポスター語る（1）】物議呼んだ昨年「邦子さんがいる。こんなにうれしいことはない」

　いよいよ明日24日、漫才日本一決定戦「M―1グランプリ2023」決勝が開催され、個性的な9組が激突する。中でも注目はカベポスター。昨年はトップバッターで登場し、初の審査員となった山田邦子（63）の「84点」が物議を呼んだ。その雪辱を期して参加した今大会。独特の世界観は予選でも健在だで、危なげなく勝ち上がった。「ぼくたちはM―1が大好き。とにかく盛り上がって、そのうえで優勝できたら最高」。大阪吉本屈指の“おもろいコンビ”が頂点まで駆け上がる。（取材・構成　江良　真） 　【カベポスター語る（1）】

　―昨年は決勝初出場で、まさかのトップバッターでした。どんなお気持ちだったのでしょうか？

　浜田「出場したからには優勝したい気持ちだったのですが、トップか2番手やったらイヤやなとか思っていたら、えー！？という感じでしたね（笑い）」

　永見「ぼくも、やってやるぞ！！みたいな強い気持ちで入ったらトップやったので、なんか笑けましたね（笑い）」

　―やはり、少し緊張の方が勝ってしまいましたか？

　浜田「むしろ、開き直ってやれました。あこがれの舞台だったし、他のオーディション系の大会よりも楽しくやれました。ただ、アッという間に終わってしまったので、もう少し楽しめたら良かったなとは思いました」

　永見「ぼくは、トップで笑けたんですけど、どこか自分のことと言うより人ごとみたいな感じでもあったんです。本番も緊張せずにやれました。敗退となってからは、決勝を目指していた1年以上のことを思って、終わったかーという感じでした」

　―その審査の得点が話題になりました。昨年初めて審査員になられた山田邦子さんの初めての審査がカベポスターで、他の審査員よりもかなり低い84点でした。これはどう受け止められましたか？

　浜田「ぼくは受験勉強もすごくした方なんですが、苦手教科を克服したときに点数は跳ね上がるんですよね。山田邦子さんにあの時以上の点数をつけてもらえたら、優勝に近づくのかな、と思っています」

　永見「（長い沈黙）ネットとかでね、ぼくらのことを思ってなのか、山田邦子さんのことを言い過ぎているなと思うときはあります。ただ、ぼく的にはまた今年も邦子さんが座っていただけるいうのは、こんなにうれしいことはない。リベンジできる機会を与えてもらえたというか。ただ、ぼくらとしては、邦子さんに限らずどの審査員の方もなんですが、つけられた点数を受け止めるだけです。また、どう評価してもらえるのか、単純に楽しみでもありますね」

　―ただ、山田邦子さんもネットの批判的な反応をいなすようなSNSをアップされたりして、楽しんでいらっしゃるような気はします。

　浜田「あまりSNSを見ないのでわからないんですけど、勝負として1位になりたいという気持ちと同時に、M―1が盛り上がればいいなという気持ちもとても大きいんです。批判とかしている人はちゃんとした審査をしてほしいと思っている人なのかもしれないけど、まずは楽しく漫才できることが一番で、そのうえで優勝が結果としてついてきたら最高やなと思っています」

　永見「ぼくは逆にネットとかの反応を見まくるほう（笑い）。一番この流れで思うのは、ある人が“あの点数は低いやろ”と言って、ほかの人が“いや妥当やろ”という反応をしたりしている場合があるんですが、それがイヤで。とにかく、文句なしの結果を残したい。ただ、番組のちょっとした楽しみとして、邦子さんとぼくたちという部分も見てもらえたらうれしいかな、とは思います」＝（2）につづく＝

　◆カベポスター　・永見大吾（ながみ・だいご）左　1989（平元）年12月19日生まれ。三重県出身。NSC36期生。趣味はダーツで大喜利が得意でNSC時代には木村祐一に絶賛されたこともある。・浜田順平（はまだ・じゅんぺい）右　1987（昭62）年4月28日生まれ。大阪府出身。NSC36期生。大阪市立大を卒業。趣味は競馬予想、メジャーリーグ中継の観戦。大喜利は不得意で授業で0点をとったことも。　昨年、「ytv漫才新人賞」優勝、「ABCお笑いグランプリ」優勝、「M―1グランプリ2022」ファイナリストで大ブレーク。