経済アナリスト森永卓郎氏 ステージ4膵臓がん ラジオで公表「闘います」自覚症状はなし

2023年12月28日 05:00

芸能

経済アナリスト森永卓郎氏 ステージ4膵臓がん ラジオで公表「闘います」自覚症状はなし
26日に文化放送で収録を行った(左から)森永康平氏、森永卓郎氏 Photo By 提供写真
 経済アナリストの森永卓郎氏(66)がステージ4の膵臓(すいぞう)がんであることを27日、公表した。レギュラーコメンテーターを務めるニッポン放送のラジオ「垣花正あなたとハッピー!」(月~木曜午前8時)で明かし、本紙取材に「がんと闘います」とコメントを寄せた。
 森永氏は番組で、11月に人間ドックで影が見つかり膵臓がんでステージ4と診断を受けたと説明。「今のところ、実感としては何の変化もない」と自覚症状がないと語り、入院はせず通院で抗がん剤治療を始めるとした。

 27日午後、本紙の取材にメールで応じた森永氏は「若干の体重減少はありましたが、それ以外の症状は一切ありませんでした」と、がんが判明した時期を振り返った。CT検査で冠動脈の周囲のがんがみつかり、膵臓が原発の可能性が高いとの診断を受けたとし「他の臓器などへの転移はありません」とした。

 現在、執筆中の本があり、診断時には「先行きにリスクが出てきたので、一日も早く脱稿することを考えました。旅行に行きたいとか、おいしいものを食べたいとかは一切考えませんでした」と仕事への思いが湧いたという。「(本は)日本経済の歴史を変える内容だと自負しております。いまも抗がん剤の点滴を打ちながら書いています」と意欲を見せた。

 今後、新規の仕事は一時的に停止するが、ラジオ出演などは継続する意向という。番組では「(治療で)97%の確率でハゲるんですって。ラッキーなことに元々ハゲてるので大丈夫」とユーモアたっぷり。「財務省とも戦い、岸田政権とも戦い“増税クソメガネ”でテレビも降ろされた」と“戦う経済評論家”を標榜(ひょうぼう)。「基本的には標準治療で行きたい」としながらも「がんとは闘います」と本領発揮を誓った。

 ≪「ピンピンしている」≫長男で経済アナリストの森永康平氏(38)は文化放送のYouTube番組で「ステージ4と言われても正直、実感が湧かない。全然ピンピンしている」と明かした。元々「糖尿病の半歩手前」だったため定期的に専門医に診察してもらっていた中、食欲不振や体重が減少したため検査して判明。「今日から通院しながら抗がん剤治療が始まった」と語った。

 ≪発見時に進行している場合多い≫膵臓は胃や大腸の裏側にあるため、がんが見つかりにくい。また初期のステージ1、2の段階では症状が出にくいため、発見されたときには進行している場合が多い。60代後半から増え始め、男性のほうが罹患(りかん)者が多い。飲酒、喫煙、肥満が高リスクで、糖尿病や慢性膵炎の人はさらにリスクが上がる。進行してくると、腹痛、食欲不振、黄疸(おうだん)、腰の痛みなどの症状が出る。治療は、切除可能な場合は手術をし、抗がん剤などの化学療法や放射線治療を組み合わせる。近年は効果のある抗がん剤も出てきており、生存率も上がってきている。

 ◇森永 卓郎(もりなが・たくろう)1957年(昭32)7月12日生まれ、東京都出身の66歳。東大卒業後、日本専売公社(現JT)を経て、経済アナリストに。テレビコメンテーターとしてもおなじみで、愛称は「モリタク」。ミニカーなどの収集家としても知られる。2016年には「RIZAP」で約20キロのダイエットに成功し話題を集めた。著書に「年収300万円時代を生き抜く経済学」「ザイム真理教」など。

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