【紅白】橋本環奈が司令塔、有吉弘行は切れ味ジョーク、浜辺美波は…明確だった司会勢の役割

2023年12月31日 22:53

芸能

【紅白】橋本環奈が司令塔、有吉弘行は切れ味ジョーク、浜辺美波は…明確だった司会勢の役割
<第74回紅白歌合戦>けん玉に挑戦する浜辺美波(左)、中央は有吉弘行、右は橋本環奈(撮影・藤山 由理) Photo By スポニチ
 大みそか恒例の「第74回NHK紅白歌合戦(後7・20)が31日、東京・渋谷のNHKホールなどで行われた。
 例年、出場歌手と同様に大きな注目を浴びる司会は今年、お笑いタレント有吉弘行(49)女優の橋本環奈(24)浜辺美波(23)、さらに同局の高瀬耕造アナウンサー(48)が務めた。

 オープニングでは、昨年まで3年連続司会の大泉洋が「さあ、いよいよ始まりました!紅白歌合戦!今年も司会を務めます、大泉洋で…」と出オチを誘った。この一幕が司会のバトンタッチ演出になり、和装の有吉、橋本、浜辺がゴンドラに乗って登場する演出。有吉が「よし…第74回NHK紅白歌合戦!」と、緊張感を漂わせながらも高らかに開会宣言した。

 橋本以外の3人は今年が初司会という、フレッシュな顔ぶれ。高瀬アナがNHKホール以外の各スタジオや客席を駆け回る役どころを担ったため、メーンステージで進行を任されたのは橋本だった。ゲスト審査員へのコメント振り、多くの場面での曲紹介と、ステージ上の司令塔として奮闘した。視聴者になじみの薄いアーティストの詳細説明も、その多くを橋本が担当した。

 NHKホールが一瞬、騒然とした瞬間があった。後半、三山ひろしが恒例となったけん玉の世界記録に挑戦。いったんは成功と判定されたが、後に高瀬アナが失敗だったと訂正した場面だった。橋本が「続いては…」と進めようとしても、ザワつきが止まらない客席。すると橋本は、間髪入れずに「続いていきたいと思います!」と、ざわつきを一発で止めた。笑顔と明るい口調で、客席の雰囲気を保ちつつ、進行も止めない、絶妙なバランス感覚だった。有吉が「白い雲のように」の歌唱後、靴もはかずに大慌てで戻ってくるハプニングにも、「一番のハプニングかもしれませんね」と笑って受け流す余裕も見せていた。

 橋本は昨年同様、出役としても活躍。ディズニー100周年企画では、浜辺とデュエットした。「NiziU」の「Make you happy」ではノリノリで縄跳びダンスを披露し、にぎやかしにもひと役買った。昨年は司会進行でも暴走しがちな大泉を随所で制止するなど、番組を円滑に進行させ、高く評価された。その信頼感のあかしが、今年の役回りにつながったようだ。

 有吉の役割も明確だった。得意の毒舌をまじえ、一撃でズバっと刺す「一発ジョーク」。東京・浅草から中継で出演した山内恵介のパフォーマンスでは、にぎやかしの「アルコ&ピース」らに「ただ、騒がないで下さいね」とクギを刺した。酒井健太が上半身裸になると「恥ずかしい。早くやめてくれ!」とバッサリ。椎名林檎の艶やかな熱唱後には、「体がほてってきます」と短いフレーズで笑わせた。

 MISIAが務めた大トリの前には、「偉大な先輩方の背中を追いかけてやってみましたけど、まだまだ遠いなと思いました。少しずつゆっくり頑張っていきたいと思います」と謙虚に感想を語った。その口調には達成感と充実感がにじんでいた。

 4人のうち、もっとも“回し”の経験が少ないのは、浜辺だった。紅白はおろか、有吉と比較してもテレビ番組でのMCなどの経験がなく、さすがに序盤は言葉に緊張が乗った。しかし、時がたつにつれてそのコメント回しは段違いに滑らかになっていった。

 特に連続テレビ小説「らんまん」で夫婦役を演じた神木隆之介から「さすが寿恵ちゃんじゃ」と称賛されると、「考えてきましたね、これね、たぶん」とジョークで切り返すなど、少しずつ余裕が生まれた。さらに「半年間、(神木の)背中を見させていただいたので、ここで出せたらなと思っております」と、ラストスパートへの意気込みを口にしていた。

 “プロ”の高瀬アナに極力頼らず、大黒柱として抜群の安定感を見せた橋本、ショートフレーズで刺しまくった有吉、そして番組中に目覚ましい成長を見せた浜辺。経験の少ないながら、役回りの交通整理のスムーズさも手伝って、バランス抜群の司会チームだった。

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