女優の中村メイコさん死去　華麗なる芸能一家　夫は作曲家、長女は作家、女優の次女の夫は杉本哲太

　女優の中村メイコ（なかむら・めいこ、本名神津五月＝こうづ・さつき）さんが昨年12月31日に肺塞栓症（はいそくせんしょう）で死去した。89歳。東京都出身。ホリプロが7日に発表した。 　ホリプロは「弊社所属の女優　中村メイコが昨年12月31日、肺塞栓症(はいそくせんしょう)で亡くなったことをお知らせ申し上げます。89歳でした。既に親族での密葬を済ませており、後日、お別れの会を執り行う予定です。最後のお仕事は2023年12月25日の番組収録でした。皆さまにおかれましては、生前のご厚誼を深謝申し上げます。株式会社ホリプロ」と発表。最後の仕事は、先月25日に行った番組収録だった。

　中村さんは、作家の中村正常氏を父に持ち、母は「おチエさんの老青春を生きる」の著者のチエコさん。2歳8カ月だった1937年、父に抱かれた写真が婦人雑誌のグラビアに掲載され、これがP.C.L（現・東宝）のプロデューサーの目に止まって榎本健一主演「江戸っ子健ちゃん」で映画デビューを飾った。

　また、自身は作曲家の神津善行氏（92）と結婚。長女は作家の神津カンナ氏（64）、次女は女優の神津はづき（61）で、その夫が俳優の杉本哲太（58）と芸能一家を築いた。

　エノケン、森繁久彌、三木のり平といった日本を代表する喜劇俳優と共演してきたことから自らを「喜劇女優」と呼んだ。美空ひばり、江利チエミとの交遊も有名で、無名時代の川谷拓三が一時期、付き人を務めていたこともあるなど交友の広さでも知られた。