石原良純 怒り続けた父・慎太郎氏の晩年「弱ってないね、まだ」 死去2日前の驚きの行動とは
2024年01月13日 15:48
芸能
慎太郎氏が希望したのは、抗がん剤治療ではなく、痛みを和らげる緩和ケアだったという。良純は「看病した時にぼそっと、“裕次郎は強えなあ。俺は裕次郎みたいにはなれない”って(話していた)」と振り返った。弟で、昭和を代表する名俳優だった裕次郎さんは、肝臓がんなど病魔と闘い、87年に死去した。52歳の若さだった。
弟の苦しみを、慎太郎氏も近くで見ていた。良純は、「(慎太郎氏が)叔父ががんの闘病をじーっと我慢して亡くなっていったのを見ていて、“俺はあんなふうにはできない”みたいに、自分なりの最期の中でジタバタする部分があって」と、慎太郎氏の葛藤ぶりを代弁していた。
慎太郎氏が亡くなる前年の大みそか、良純は病院で2人きりの時間を過ごした。食事を食べるとすぐ、寝ると言い出す慎太郎氏に、良純は「めったにないんだから。ゆっくり話でもしようよ」と持ちかけたという。ところが、慎太郎氏の返事は「お前は偉そうなんだよ!ちょっと成功したからって天狗になって、説教じみたことを言うんじゃない!」という一喝だった。
父にまだ怒りの感情が残っていたことに、良純は感激したという。「俺、うれしくなっちゃってさ。すごいな、これはと思って。なかなかすごいね、弱ってないね、まだって。書き留めなきゃいけないやと思って、書き留めたからね」。亡くなる2日前には、病室で父の手を握ろうとすると、怒りの表情で手を払われたという。良純は「いいねえって。目が怒ってるんだよ。俺を怒ってるんじゃないんだよ?自分が体調がままならないので」。自由が利かないことへのいら立ちだったが、慎太郎さんらしい行動をうれしく思ったことを明かしていた。