「虎に翼」最終回は2発 寅子の口癖「はて?」締め 通算100回超!脚本家語る誕生秘話&ベストはて?

2024年09月27日 08:15

芸能

「虎に翼」最終回は2発 寅子の口癖「はて?」締め 通算100回超!脚本家語る誕生秘話&ベストはて?
連続テレビ小説「虎に翼」最終回(第130話)。(手前左から)桂場等一郎(松山ケンイチ)と佐田寅子(伊藤沙莉)は女性法曹について語り合い…(C)NHK Photo By 提供写真
 女優の伊藤沙莉(30)がヒロインを務めたNHK連続テレビ小説「虎に翼」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は27日、本編最終回(第130話)が放送され、完結した。現代に通じる社会問題も描く今作を象徴する台詞が、主人公・寅子の口癖「はて?」。最終回で節目の通算100回(スポニチアネックス調べ)を数えた。年末の「新語・流行語大賞」ノミネートも期待される「はて?」に込めた思いを脚本の吉田恵里香氏(36)に聞いた。
 <※以下、ネタバレ有>

 向田邦子賞に輝いたNHKよるドラ「恋せぬふたり」などの吉田恵里香氏がオリジナル脚本を手掛けた朝ドラ通算110作目。日本初の女性弁護士・判事・裁判所所長となった三淵嘉子氏をモデルに、法曹の世界に飛び込む日本初の女性・猪爪(佐田)寅子(ともこ)の人生を描いた。吉田氏は初の朝ドラ脚本。伊藤は2017年度前期「ひよっこ」以来2回目の朝ドラ出演、初主演となった。

 「はて?」第1号は、初回(4月1日)から飛び出した。

 お見合い前夜、寅子は大阪・梅丸少女歌劇団入りを口実に家出を試みるが、失敗。「結婚した自分が、想像つかなくて。想像つかないどころか、全く胸が躍らない、というか…」と本音を吐露した。はる(石田ゆり子)は「くだらない。そんなフワフワした理由のために、家族に迷惑を掛けて。女学校まで行かせたのに、情けない」。寅子は「はて?」とつぶやき「女学校は勉学に励む場所でしょ。そこで得た知識を卒業後に活かしたいと思うのは、普通のことでは?」と続けた。

 「はて?」のアイデアや着想について、吉田氏は「寅子が“何かおかしいな”と思ったり、何か疑問に感じた時に、そのことを分かりやすく提示できる決め台詞が欲しくて考えました。“うーん”と考え込む、みたいなことも考えましたけれど、それは寅子らしくないな、と。この作品のテーマの一つは“声を上げること”“思ったことを口に出して対話していくこと”なので、相手を否定・攻撃したり、そのワードで会話が終わってしまうようなものにはしたくなかったので、対話のキャッチボールの言葉として『はて?』が浮かんだ時には、それほど悩まず“これだ”と自分の中でしっくりくるものがありました」と経緯や狙いを説明。「視聴者の皆さんにも冗談交じりでも口にしていただいて“あ、この人は今、何か思ったんだな”と伝わる、ちょっとしたフレーズになれば素敵だなと思いました」と明かした。

 最終回は航一(岡田将生)、桂場(松山ケンイチ)との会話で計2回。“マルチ安打”ならぬ“マルチはて?”締めとなった。

 以前からの自身の口癖?と尋ねると「いえいえ。私の口癖だったら、本打ち(台本打ち合わせ)の時とかにスタッフの方から“吉田さん、また『はて?』が出ています”とツッコまれていたんじゃないでしょうか」と笑った。

 当初、「はて?」の使用頻度は「もうちょっと少ない予定でしたけど、寅子の成長を考えた時に、物分かりのいい大人になっていくのは彼女らしくないなと、中盤で明確に思いました。寅子は寅子のままでいることに意味があるな、と。彼女を象徴するワードとして、そこからまた意識して使うようになりました」。佐田優三(仲野太賀)久藤頼安(沢村一樹)山田よね(土居志央梨)らが口にした分も加えると、100回の大台超えとなった。

 最も印象的なのは、第49回(6月6日)。民法改正審議会の休憩時間、穂高(小林薫)は寅子に家庭教師の仕事を持ち掛け「君をこの道に引きずり込み、不幸にしてしまったのは、この私だ。そのことで、ずっと責任を感じていてね」。寅子は「あの、待ってください。えっ、不幸?私が…。はて?はて?」――。4年ぶりの「はて?」復活。その場にいた桂場も思わずビクッと反応した。

 「寅子が弁護士を辞めてから封印していたんですけど、寅子が寅子に戻って再スタートを切るという意味で“復活のはて?”は心に深く残っています」

この記事のフォト

おすすめテーマ

芸能の2024年09月27日のニュース

特集

芸能のランキング

【楽天】オススメアイテム