「光る君へ」左衛門の内侍役・菅野莉央 まひろへの敵意は「警戒や焦り」密会目撃で「つかんでやったぞ!」

2024年09月29日 20:45

芸能

「光る君へ」左衛門の内侍役・菅野莉央 まひろへの敵意は「警戒や焦り」密会目撃で「つかんでやったぞ!」
NHK大河ドラマ「光る君へ」で左衛門の内侍を演じている菅野莉央 Photo By スポニチ
 俳優の菅野莉央(30)が、吉高由里子主演のNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜後8:00)で彰子の女房・左衛門の内侍を演じている。主人公・まひろの天敵で、まひろに藤壺の洗礼を浴びせる存在。菅野はスポニチのインタビューに応え、まひろに牙を向く左衛門の内侍の心情や舞台裏について語った。
<※以下、ネタバレ有>

 「ふたりっ子」「セカンドバージン」「大恋愛~僕を忘れる君と」などを生んだ“ラブストーリーの名手”大石氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ63作目。千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を紡いだ女流作家・紫式部の波乱の生涯を描く。大石氏は2006年「功名が辻」以来2回目の大河脚本。吉高は08年「篤姫」以来2回目の大河出演、初主演となる。

 「光る君へ」をいち視聴者として、初回から見ていたという菅野。「まさか参加できると思っていなかった。大河ドラマは独特の緊張感があって、セットも凄く豪華。参加できるのは俳優の身として凄くありがたい」と喜んだ。

 平安中期の貴族社会を初めて舞台とする今作は、雅な雰囲気を表現するためにセットの細部までこだわり抜かれている。「セットの中にいるとタイムスリップしたように時間の流れがゆったり感じられる」としみじみ語った。「ゆったり」の意識は、所作にも。「お仕事の場面では、気持ちは急いでいるけど動きはゆっくり。内面と動きのギャップが慣れるまで大変でした。“日が暮れるくらいのスピードで”と何度も何度も言われました」と、指先まで神経をとがらせている。

 左衛門の内侍はまひろに敵意や嫉妬心を向けるキャラクター。第36話「待ち望まれた日」(9月22日放送)では、まひろと道長(柄本佑)が密会していたことを赤染衛門(凰稀かなめ)に告げ口する。菅野は「何でまひろが特別待遇なのかずっと疑問に思っていた。2人でいるのを見た時に、“つかんでやったぞ!それ見たことか!”という気持ちが湧いた」と、左衛門の内侍の気持ちになって話した。

 菅野は左衛門の内侍について「自分の仕事に誇りを持っている」と分析した。まひろサイドに立つと意地悪に見えるが、彼女には彰子(見上愛)に長い間仕え、苦労しながら自身のポジションを築き上げた自負がある。それは、彰子が好きな色だと思われていた薄紅色の十二単を着ていることや彰子の前で声をワントーン上げていることに表れている。

 「彰子さまが大好きで忠誠心が強い。一条さんのお渡りがあった時は、自分の妹が天皇の気持ちを引くことができた純粋なうれしさがあった。彰子さまの奥ゆかしさや気品、ミステリアスさが凄く人を引き付ける。心の内が読めないからこそ近づきたいという思いがあります」。

 なんとか彰子に気に入られようと努力をしてきたからこそ、新入りのまひろは脅威。第34話「目覚め」(9月8日放送)で、まひろの前で彰子に「そなたはよい。下がれ」と言われたのは大きな屈辱だった。

 「藤壺でみんなで良しとしてきたルールがまひろによって壊されていく。女性像の変わり目の中で、自分のアイデンティティが崩される、ポジションが奪われる悔しさがある。まひろへの警戒や焦りが告げ口というかたちで、色濃く態度に出たのだと思っています。これまでの生活やみんなで作ってきたシステムがどうなっちゃうんだろうという怖さがあるのだと思います」と語った。


 ○…菅野は2歳の時に子役としてデビュー。中学1年生の時に「風林火山」(2007年)に美瑠姫(真木よう子)の少女時代役で大河ドラマに初出演した。当時のことは今でもよく覚えているという。同作で主人公・山本勘助を演じた内野聖陽について「気さくに話してくださった」と振り返った。さらに、「“女優さんというのは賢くないとダメなんだよ”と言ってくださった。当時はそんなにピンときていなかったんですけど、今振り返ってみると凄く大事なことを教えてくださっていた。内野さんの言葉がずっと頭の片隅にあります」と明かした。内野の言葉は15年以上経った今も、菅野の女優人生の指針になっている。

おすすめテーマ

芸能の2024年09月29日のニュース

特集

芸能のランキング

【楽天】オススメアイテム