アニメ研究部 春奈るな
春奈るな「URAHARA」で声優初挑戦「ファンが紛れ込んだみたい」
2017年10月18日 10:00
芸能
歌手としてのレコーディングが1人でブースにこもって行うのとは対照的に、アニメのアフレコではスタジオにキャストが集まって複数人で収録。「自分の歌だけに集中できるレコーディングと違って、アフレコは他の人の動きがあって、自分の番があって。最初はただただあたふたしていました」。収録が進むにつれて現場にも慣れてきたようで「だんだんと団結力のような、“こうやってアニメができていくんだ”というのを感じられて、自分がその一部になれていることがすごく嬉しいです」とほほえんだ。
「KIRAMEKI☆ライフライン」は、春奈らしいポップな曲調の中に「URAHARA」を意識したフレーズが織り込まれている。原宿のショップを舞台にした作品に合わせ、「“イイね”や“タイムライン”といったSNSのワードも使って、若者らしさ、URAHARAらしさを出せるようにしました」。
これまでも数多くのアニメタイアップ曲を歌ってきたが、自分が出演している作品の主題歌となると印象は変わるのか。「曲への思い入れも強くなりますね。普段から歌っている時はもう1人の自分を演じているような気持ちでいるんですけど、自分が出ているアニメだと、より世界観に入り込める気がします」。“歌いながら演じる”というワードが新鮮だった。
アニメソングの魅力については「4〜5分の中に、ちゃんとその作品に合ったストーリーが描かれている」とし、自身が歌う時は「その世界の住人になれる」という。もともとアニメ好きで、数多くの作品を見てきたからこそ、「“(今まで見たアニメの中に)こういうキャラクターいたなあ”とか、“このアニメに似ている”というのを歌詞に当てはめながら歌うのが凄く好きなんです。頭の中でキャラクターになりきって歌っている時もあります」と話した。
頭の中でさまざまな世界に入り込めるからこそ、「いろんなジャンルの楽曲に挑戦して、表現者としていろんな世界の住人になりたいなと思います」と笑顔。「カラオケでは演歌やラップの入った曲とかも歌います。滑舌がよくないので、ラップは苦手なんですけど(笑い)」とはにかんだ。
これまでの楽曲からは全くイメージできないが、春奈が歌う演歌やラップをぜひ聞いてみたいと思う。その時は頭の中でどんな世界が繰り広げられているのだろうか。想像するだけで楽しくなってきた。(西向 智明)
=インタビュー後編は10月25日にアップ予定=
◇URAHARA 東京・原宿が舞台。ファッションやスイーツなどオリジナルグッズを扱うお店「PARK」で働く3人の女子高生が、奪うだけでモノを作り出すことができない宇宙人・スクーパーズと戦う物語。デザインが得意な須藤りとを春奈、洋服の製作を担当する白子まりを上坂すみれ、スイーツのレシピや機械を発明する綿紬ことこを石見舞菜香がそれぞれ演じる。TOKYO MXで毎週木曜午後10時、AbemaTVなどで毎週水曜午後8時に放送。
◇「春奈るな LIVE2017“LUNARIUM”」 6月にリリースした3rdアルバム「LUNARIUM」の世界観を表現するワンマンライブを、10月22日に東京・EXシアター六本木で行う。LIVEについては「その時に感じたもの、その時にしかできない表現で歌うので、曲の新しい一面や新しい自分に出会える場所」と話す。アルバムタイトルは自身の考案で、「アクアリウムやプラネタリウムをイメージした」という。ジャケット写真も床に水を張った上に春奈が座り、その上に星座のオブジェという構成。作り込まれた「LUNARIUM」の世界観をステージ上でどのように表現するのか。ファン必見のライブとなりそうだ。
◇春奈 るな(はるな・るな)10月11日生まれ。2010年に「全日本アニソングランプリ」でファイナリストとなり注目を浴び、12年にテレビアニメ「Fate/Zero」2ndシーズンのエンディングテーマ「空は高く風は歌う」でデビュー。「<物語>シリーズ」、「ソードアート・オンライン」など多くの人気アニメの主題歌を担当。原宿ファッションを好み、ウエディングドレスブランド「LUNAMARIA」のデザインプロデュースも務める。