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木村充揮、フェスティバルホールで古希ライブ決定 “天使のダミ声”と人柄は味と深みを増すばかり

2024年02月14日 11:00

芸能

木村充揮、フェスティバルホールで古希ライブ決定 “天使のダミ声”と人柄は味と深みを増すばかり
大阪市内で取材に応じた木村充揮 Photo By スポニチ
 【ききみみ 音楽ハンター】「憂歌団」のボーカルでおなじみ、大阪が誇るブルースシンガー木村充揮(69)。ソロでも年間約100本の公演をこなす生けるレジェンドだ。70歳の節目を迎える3月24日、古希バースデーソロライブ「One and Only~僕は死ぬまで歌い続けるぞ!!!いいだろ?~」を大阪・フェスティバルホールで開催する。

 “天使のダミ声”と称される歌声。名曲「天王寺」は大阪育ちの心に刺さる。今や日本で2番目に高い商業ビルが立つ都会の、ちょっと前の風景が生き生きと描かれ、魔法のような木村の歌声に郷愁がこみ上げ、泣けてくる。70歳を前に味と深みを増すばかりだ。

 高校時代に遊びでバンドを始め、才能と健康体を武器に休みなく歌い続けてきた。辞めたくなったのは一度だけ。「レコード会社との契約で2年に3枚作品出せとか…目先の金だけ。歌いたくもなくなった」。求められる音楽制作に疲弊。やりたい音楽をやりたい人とやる!と原点に返り、自分を取り戻した。

 「ライブがすべて」と、キャパや環境を問わず歌う。拠点は生まれ故郷の大阪。忌野清志郎さんや近藤房之助らあまたのミュージシャンと交流、共演し、各地にライブで遠征するが、やっぱり大阪に帰るとほっと落ち着く。

 古希記念にでっかいことを!と意気込む周囲に押され今回の公演を承諾。「ありがたいけど、バースデーライブはあんまり好きちゃうねん。プレゼントばっかりくれるやろ?返されへんし」と照れ笑い。「でも、皆で集まって楽しむ口実になるならまあええか」と語った。

 大規模会場だが「急に変わったことしようとしてもでけへん。若い頃に構えて出たら、逆につかまれへんかった。失敗したらあかんと思うと力出んし、無難になる。普段通り気楽に」と、まあるい笑顔。飾らぬ語り口と愛きょうあふれる人柄に、こちらも力が抜けてくる。木村の魅力は音楽力と人間力。3月24日、その両方を味わいに行ってほしい。 (萩原 可奈)

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