【若松ボート G1全日本覇者決定戦 注目選手<5>】定松勇樹 初優出の水面で輝くシンデレラボーイ
2024年09月25日 05:00
ボートレース
タイトルをつかんで景色は変わった。周囲はSGレーサーとして定松を考えるし、あっせんもSG、G1が中心になる。当然、他選手からは厳しいマーク。それでも定松は臆することはなかった。SGタイトルが心の景色も変えたからだ。
「以前はナイーブというか、メンタルが弱かったんです。ルーキーシリーズで結果が出ても、記念に行くとこの相手で勝てるのかって思ったりしていました。それがSGを勝ったのもあって、もう以前のようなことはないです。メンタル面が強化されて、上のステージでも自信を持ってレースできるようになりました」
月並みに言えば、SGを勝つまでは気持ちで負けていた。先輩たちがそんな若者を容赦するわけない。出ようとする杭(くい)は徹底的に打たれていた。そんな状況で迎えた多摩川。優勝賞金より大きいものを定松は手に入れた。芽ばえた自信はプライスレス。もうひ弱な姿はそこにない。ただ、SGやG1で結果が伴っていないのも事実。SGを勝っていながら賞金ランク7位では決して青写真通りと言えないだろう。だからこそ、若松周年は気合が入る。
「若松は初優出した水面だし、優勝もしています。調整面さえうまく合えば、相性はいいと思うし、もちろん優勝を目指しますよ」
若松に対するイメージはいい。2021年にデビュー初優出して飛躍のきっかけとなった水面。前回の3月ルーキーシリーズでは優勝している。SGを勝ったからには、ベスト6の肩書でグランプリに乗り込みたい。シンデレラボーイにとっては、重要な6日間となる。