SNSに漂う匿名のエロアカウント「裏垢(うらあか)」。今回スマート貞操帯のことを取り上げたが、IT化がもたらす悲劇は増えている。カナダでは、2017年にスマートバイブを巡って提訴問題が起きた。スマートバイブはスマホを使って操作し、遠隔セックスが楽しめるもの。商品は大ヒットしたが、裏では使用日時や強弱、振動パターンなどの好みや、メールアドレスもメーカーが無断で収集していたという。しかもそれをハッキングされてしまったから、ハッカーが遠隔操作でバイブをいじり、ビデオ通話に乱入したりできる状態になっていたそう。なんとも危なっかしいが、メーカーは総額4億円以上の賠償金を支払い決着したという。
今の時代、IT機器からはさまざまなデータが収集され、活用されている。訴訟問題になったスマート貞操帯も、データをAIで解析し、自身にとって最も感じやすいバイブの動きを解明してくれるなら、データも差し出すに値したのかもしれない。
◇おおしまりえ 10代から水商売やプロ雀士など多数の職種を経験後、恋愛ジャーナリスト、漫画家として活動開始。現在「本当に役立つ男女のノウハウ」を伝えるため、風俗嬢やナンパ師ら多数の業界人を取材している。