ヨナ銀 史上3人目連覇逃すも「とてもほっとした」

2014年02月22日 05:30

五輪

ヨナ銀 史上3人目連覇逃すも「とてもほっとした」
フリーで華麗な演技をみせたキム・ヨナ
ソチ五輪フィギュアスケート女子フリー
(2月20日 アイスベルク・パレス)
 フィギュアスケート女子シングルで五輪史上3人目の連覇を狙ったキム・ヨナ(23=韓国)は、フリーで144・19点の高得点も、地元ロシアのアデリナ・ソトニコワ(17)の逆転を許し、銀メダルに終わった。また、今季限りでの現役引退を表明している鈴木明子(28=邦和スポーツランド)はバンクーバー五輪に続いて8位入賞、五輪初出場だった村上佳菜子(19=中京大)は12位に終わった。

 現役最後の4分間を滑り切ると、キム・ヨナの瞳がわずかに潤んだ。得点を待つ間に暫定1位に立っていたソトニコワの優勝を願うスタンドからロシアコールが鳴り響く。結果はわずかに及ばず銀。それでも23歳の前回女王は、表情をゆがめることはなくスタンドに手を振ってリンクを去った。

 「できることは全てやった。重圧はなかったけど、演技が終わったときはとても疲れた。これが最後の大会。ここにいられて幸せだと思う」

 最終滑走の重圧の中、優雅に滑りきった。冒頭の3回転ルッツ―3回転トーループは危なげなく着氷してGOE1・60点の高評価。スピン、ステップで2つが最高難度のレベル4ではなく3にとどまったが、別れを描いたタンゴの名曲「アディオス・ノニーノ」のリズムに乗った。「120点。重圧があったけど肩の荷が下りた」。言葉に達成感があふれた。

 「私にはこの五輪に出場することが重要だった」。10年バンクーバーでは歴代最高得点で優勝。韓国では一挙手一投足が注目された。前回五輪後、休養したことに対して国内から批判を受けて胸を痛めた。今季は右足負傷でGPシリーズを欠場。それでも現役最終戦と決めた五輪で力を出し切り「(連覇を逃しても)とてもほっとした。複雑な気持ち」と話した。

 フリーの採点については旧東ドイツ代表で84、88年と五輪を連覇したカタリナ・ビットさんがキム・ヨナが優勝に値すると指摘し「落胆し、怒りを感じる」と訴えた。韓国メディアも地元ロシアのソトニコワの逆転Vに疑問を投げかけた。ただ、キム・ヨナ自身は「スコアはジャッジがつけるもので、私はコメントする立場にはない。私が何かを言っても何も変わらない」。希代のスケーターは達観したようにそう言い残し、スケート靴を脱いだ。

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