【担当記者が見たリオ五輪・総括】日本技術の結晶、史上最多41メダル

2016年08月23日 09:30

五輪

【担当記者が見たリオ五輪・総括】日本技術の結晶、史上最多41メダル
2020年東京五輪を紹介するセレモニーで登場した「東京で会いましょう」のメッセージ
 地球の裏側で開催され、時差は12時間。シャワーやトイレなど数々の不備が指摘された選手村。治安やジカ熱に対する懸念。リオ五輪の日本代表は、かつてない高ストレス状態にあったはずだ。
 それでも、終わってみれば金メダル12、銀メダル8、銅メダル21。日本オリンピック委員会(JOC)が掲げた目標は、金が12年ロンドン五輪から倍増の14、メダル総数は30以上。金メダル数こそ目標にわずかに届かなかったが、メダル総数41は史上最多を更新した。

 日本代表は想像以上にタフだった。そして、想像以上に勝負強かった。3位決定戦があった種目では、11勝2敗(不戦勝だったバドミントン女子の奥原はのぞく)、決勝では8勝4敗。表彰台に乗れるか否か、メダルの輝きが金となるか銀となるかの大一番で、日本代表は高い勝率を残した。もちろん、勝ちきった理由は個々の資質によるところが大きいだろう。一方で、チームジャパンの勢いに乗った結果と見ることもできる。初日に金メダル候補の競泳の萩野がきっちり戴冠。メダルラッシュの呼び水になったのは間違いない。

 個々の能力では強豪海外勢に劣っても技術でその差を埋め、そして凌駕(りょうが)する。象徴的だったのが陸上男子400メートルリレーの銀メダルだ。日本に100メートル9秒台は1人もいないが、磨いてきたアンダーハンドパスでボルトを擁するジャマイカに迫り、米国には先着した。昨年のラグビーW杯のジャパンが見せたような「ジャパンウエー」が、リレーにはあった。

 シンクロナイズドスイミングやバスケットボール女子は健闘した。一方で、ロンドン五輪銅メダルだったバレーボール女子、水球男子やホッケー女子は望むような結果を得られなかった。団体、個人を問わず、常に指摘される海外勢とのフィジカルの差は容易には埋まらない。4年後のTOKYOへ。日本独自の戦術、技術の確立こそが、表彰台への道しるべになる。(五輪担当キャップ・杉本 亮輔)

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