【担当記者が見たリオ五輪・総括】日本技術の結晶、史上最多41メダル
2016年08月23日 09:30
五輪
日本代表は想像以上にタフだった。そして、想像以上に勝負強かった。3位決定戦があった種目では、11勝2敗(不戦勝だったバドミントン女子の奥原はのぞく)、決勝では8勝4敗。表彰台に乗れるか否か、メダルの輝きが金となるか銀となるかの大一番で、日本代表は高い勝率を残した。もちろん、勝ちきった理由は個々の資質によるところが大きいだろう。一方で、チームジャパンの勢いに乗った結果と見ることもできる。初日に金メダル候補の競泳の萩野がきっちり戴冠。メダルラッシュの呼び水になったのは間違いない。
個々の能力では強豪海外勢に劣っても技術でその差を埋め、そして凌駕(りょうが)する。象徴的だったのが陸上男子400メートルリレーの銀メダルだ。日本に100メートル9秒台は1人もいないが、磨いてきたアンダーハンドパスでボルトを擁するジャマイカに迫り、米国には先着した。昨年のラグビーW杯のジャパンが見せたような「ジャパンウエー」が、リレーにはあった。
シンクロナイズドスイミングやバスケットボール女子は健闘した。一方で、ロンドン五輪銅メダルだったバレーボール女子、水球男子やホッケー女子は望むような結果を得られなかった。団体、個人を問わず、常に指摘される海外勢とのフィジカルの差は容易には埋まらない。4年後のTOKYOへ。日本独自の戦術、技術の確立こそが、表彰台への道しるべになる。(五輪担当キャップ・杉本 亮輔)